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なら100年会館は、奈良市制100周年を記念してJR奈良駅前西側に建設された多目的ホールです。設計者は建築家の磯崎新氏。「古代の一本の木からくりぬいた船」「奈良平城京の地を海原にみ見立て、悠久の歴史を進む文化の船」をイメージしており、「新しい奈良」のランドマーク、文化発信の拠点となっています。
【公式HP】
→なら100年会館
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■奈良県内最大級の多目的ホール
施設は、奈良県内最大の客席数を誇り、舞台・客席が8形式に変化するステージ機能を備え、コンサートや国際会議、学会等、多目的な利用に適している大ホール(収容人員1,692人)、全面ガラス張りでクラシックを中心とする演奏会に適している中ホール(収容人員434人)、会議・各種展示会等に適している小ホール(収容人員約100人)等を有し、国内外の優れた芸術の公演から、地域密着の各種文化活動、発表会等幅広い分野で利用されています。
【建築概要】
規模:地下1階、地上5階
構造:鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造
開館:1999年2月1日
設計:磯崎新
敷地面積:16,061m2
建設面積:6,416m2
延床面精:22,682m2
開館:1999年2月1日
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■工事はパンタドーム構法を採用
なら100年会館の建設は、外壁と屋根とを同時に施工した「パンタドーム構法」が採用されました。この工法は、法政大学教授川口衛博士によって考案された特許構法で、建物の骨格が上下二つに分割され、 両者が折り畳まれた状態で地上で組み立てられた後、ジャッキで完成形状まで押し上げ骨格部分を完成させます。「側壁」「屋根」を同時に組み立て、持ち上げる構法で、動きのイメージが、電車にある「パンタグラフ」と同じ原理であることから名付けられました。
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【出典】なら100年会館>施設概要
なら100年会館公式HPからお借りした、施工当時の様子です。電車のパンタグラフのようにくの字に折りたたんだ228枚の外壁パネルを楕円形の屋根部とともに地上で組み立て、 64台のジャッキによって押し上げられました。。4,700tの重量を6日間かけて13.4m押し上げる過程を一般にも公開し、 奈良市民だけでなく、海外を含め約3,000名の見学者を集めるなど、当時は結構話題になりました。
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JR奈良駅前から見た様子です。瓦状のタイル貼りの外観は渋い色合いです。
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エントランス付近の様子です。
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エントランスを入り、大屋根の下に来ました。
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明かり窓の素材は、透明度の低い汚れの目立ちにくいモノが使われています。
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壁面の瓦状のタイルの様子です。この素材感なら、数十年たっても古臭く感じないですね。陳腐化しにくいデザイン、素材で仕上がっていると思いました。
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メインエントランス側のガラス窓は透明度の高い素材となっています。
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磯崎新氏が手がけた、なら100年会館は、これから長い年月が経過しても陳腐化する事の無い考えられたデザインの建築物だと思いました。奈良県にこんな素晴らしいホールがある事を再発見出来て少し嬉しくなりました。
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まだ訪れたことがないですね。一度行ってみようかな?