近鉄大和西大寺駅は、奈良市中心市街地の近鉄奈良駅や、大阪、京都、橿原方面を結ぶ、観光、通勤における奈良市最大の公共交通機関の結節点である一方で、大型商業施設を有する居住エリアを駅、軌道が横断している状況です。西大寺駅の乗降人数は1日約47,000人で、地下通路と踏切の歩行者は1日約2,800人となっています。
奈良市と近鉄は軌道によって分断されている駅の南北を結ぶ自由通路整備工事を進めており、2017年11月から工事に着手し2018年2月には北側駅前広場の仮整備工事を終え、7月からは仮駅舎での供用を開始、9月末に旧北側駅舎の解体が終わりました。現在は南北自由通路の架設と既存駅舎の拡張部分の建設工事が行われています。
【出展元】→大和西大寺駅自由通路整備等工事のお知らせ
→近鉄大和西大寺駅の自由通路本体工事の開始について(平成31年1月30日発表)
→いよいよ開始!近鉄大和西大寺駅の自由通路本体工事
大和西大寺駅整備計画の詳細図です。南北自由通路の整備、既存駅舎への接続工事、南北駅前広場の整備など、かなりの規模の工事が行われています。
2020年1月の様子
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現地の様子です。前回の撮影が2019年6月だったので、約7ヶ月振りの取材です。南北自由通路の外観が姿を現し始めました!
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南側駅前広場から見た様子です。
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ホームから見た様子です。既存の橋上駅舎と合わせて相当な規模に成長しました。
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見上げた様子です。ビルの中に電車が居るような感じに見えます。
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増築部を支える柱はかなり太いです。
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完成形が見え始めた西大寺駅。南北自由通路が出来るとメチャクチャ便利になりそうですね。奈良県最大級のジャンクション駅に相応しい体裁が整いつつあります。
日常利用者です。ほぼ夜間のみの工事で、じわじわ進捗しています。調べていないのですが南改札口の処遇、および奈良方地下通路と改札口との直結が廃されるのかが気になるところです。名物の線路配置を自由通路から堪能できるかどうかは…ホーム屋根や架線ビームが目障りでしょうか。
全体平面図と南側からの写真を見比べてみたら、全体平面図には無い、市道ぎりぎりまで駅舎の壁が出来ていますね。若干仕様変更されたんでしょうか。
平城宮跡にかかる部分の近鉄奈良線の地下化が本当に行われるのか、行われた際に大和西大寺駅付近の配線はどうなるのかを含めて興味は尽きません。
これで現在工事中の阪急淡路駅のように、高架・立体交差化をめざすことはなくなりましたね。京都方面から橿原方面へ、奈良線の上下線線路を横断する綱渡りのようなダイヤ運行は続きます。