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大阪府が三大水門(木津川水門・安治川水門・尻無川水門)の更新を計画、安治川新水門のアイデアコンペの実施を検討!



 

台風などの際の高潮から長年に渡って大阪の街を守ってきた「水門」。特に川幅が広い箇所には高さ約30mの「アーチ型水門」が設置されており、木津川水門、安治川水門、尻無川水門の3つは『三大水門』と呼ばれています。

しかし「三大水門」はいずれも1970年に完成したため老朽化が進んでいます。また独特のアーチ型の形状は、想定される南海トラフ地震の津波に対する脆弱性が指摘されています。その為、大阪府は三大水門の更新を計画し、高潮に加え府域に大きな被害を与える想定最大クラスの津波(L2津波)被害を軽減する構造物にする方針を打ち出しました。

三大水門の更新ついては、これまでの検討経緯を踏まえ、1: 水門位置は現水門の直上流とする。2:引上げ式構造ローラーゲートの2門形式とする。3:扉体はステンレスのため塗装しない、事が決定しています。これにより、特徴的なアーチ型の形状は姿を消す事になりました。

【出展元】
→大阪府河川構造物等審議会>改築する三大水門の景観検討方針について
→日刊建設工業新聞>大阪府/新安治川水門(大阪市港区)アイデアコンペ実施/デザイン、周辺地域活性化案

 

 



三大水門の更新については、水門の周辺状況を考慮し、現水門同様に地域のシンボルとなるデザインとするなど、良好な河川景観形成が図られます。また、さらなる発展が見込まれるベイエリアと、大阪の中心市街地を結ぶ舟運の中間に位置することから水都大阪の水辺空間などまちの賑わいのある河川景観の形成にも配慮されます。

 

 



更新計画の中でも、特に「安治川筋」は、水都大阪の中心である中之島エリアと2025年に開催が決定した大阪・関西万博 の会場である夢洲を含むベイエリアとを結ぶ主要な舟運ルートとなり、今後、周辺部でさらなる舟運の活性化が予想され、眺望景観及び夜間景観の魅力を高める取り組みが求められています。

それらを踏まえ「大阪府都市整備部」は、「安治川水門」の上流側に設ける新水門のアイデアコンペの実施を検討しており、募集方法案を2021年6月21日の府河川構造物等審議会三大水門景観検討部会で提示しました。コンペの条件は、水門の役割や必要な機能、新水門の整備位置など基本的項目に限定し、自由なアイデアの提出を即します。

 

 

 


水都大阪を象徴する川辺の夜景

アイデアコンペは、アーチ型の現水門が地域のシンボルとして親しまれていることを踏まえ、新水門も現水門と同様、地域の安全・安心のシンボルとするため企画。提案では新水門のデザインと周辺地域の活性化案の提示を求めています。新水門や周辺地域が完成してから10~20年後のイメージを表現してもらいます。

コンペのスケジュール案によると、募集期間は7月8日から9月2日までで、1次審査で7作品程度に絞り、10月18日に7作品の作者がウェブでプレゼンテーションを行う予定です。11月の部会で選定結果が発表されます。

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