阪神甲子園球場は、2007年のシーズン終了後より3期に分けて、歴史と伝統を継承しながら施設の安全性や快適性を高める事をコンセプトにリニューアル工事がが行われました。大規模に行われたリニューアル工事に伴い、球場の外壁を覆っていた「ツタ」は伐採され取り払われましたが、ツタの苗木を全国の高校が持ち帰り、育て、リニューアルが完成した甲子園に再び持ち寄り植える「ツタの里帰り」と言う粋な取り組みが行われました。
甲子園球場のシンボルのツタは改装工事に伴い刈り取られましたが、日本高野連、阪神電鉄、朝日新聞社は2000年に同連盟加盟4170校に株分けし、各地で根付いた甲子園のツタを来年3月のリニューアル後の甲子園に戻し再生させる計画を、第90回全国高等学校野球選手権記念大会の記念事業として進めました。「里帰り」するツタは2006年11月から各校の生育状況を調べ、全国から233校が選ばれ甲子園球場に戻ってきました。
2020年9月の様子
現地の様子です。前回の撮影が2018年8月だったので、約2年振りの取材です。
ツタの生育は、前回と同じく場所によってマチマチの状況です。
生育状況の良い所ではツタが頂部まで到達していました。
ツタの生育状況は当初の予測よりはかなり遅いですが、ツタの生命力は強力で、時間を掛けて球場を覆いつつあります。
2018年8月の記事
2010年3月頃の様子です。ツタはほとんど無くレンガ貼りの外壁が真新しい感じです。
こちらは2015年6月頃の現地の様子です。5年間でここまで伸びました。
そして2018年8月の様子です。この3年間でツタがさらに成長し「阪神甲子園球場」の文字部分近くまでビッシリとツタに覆われていました。
球場の周囲を1周してみました。場所によってツタの生育状況に差はありますが、全体的に成長が続いている様子が見て取れました。
生育度50%弱といった所でしょうか。
壁の下の方はかなり鬱蒼とした感じになっていました。
里帰りしたツタが植えられた場所です。
見上げた様子です。
3塁アルプス席付近の壁面です。この辺りもかなりツタが成長していました。
里帰りした甲子園球場のツタ。成長速度は緩やかですが、止まる事なく「ゆっくり、ゆっくり」と球場を覆いつつあります。
だんだんと繁殖してきてますね。こういうのは年月を要するので、全体を覆い尽くすまで何年くらいかかるのでしょう?
甲子園球場を見るたびに43号線、阪神高速道路がジャマに感じますね。
甲子園球場の看板もバイパスと高速の隙間から覗く感じて。
なんとかならないものかと思います。