関西エアポートと大林組は、2021年4月28日付けのニュースリリースで、「関西国際空港第1ターミナルビルリノベーション工事」の工事契約を締結したと発表しました。このリノベーションは、関西国際空港における国際線キャパシティの拡大や旅客体験の向上を主目的に 実施するプロジェクトで、大阪・関西万博の開催までに主要機能の供用を開始すべく、2021年 5月 28日(金)に本格的に工事がスタートする予定でとの事です。
【出展元】
→関西国際空港 T1 リノベーションにおける工事契約締結について
「関西国際空港第1ターミナルビルリノベーション工事」は2025年の大阪万博までに工事が終了する予定で、T1リノベーションを中心に関空全体で約4,000万人のターミナルキャパシティを創出する事で急増する国際線旅客に対応する計画です。
T1改修計画は、施設と実態のギャップを埋め最適化を図り、ターミナル全体の使用率を上げる事で、受け入れ能力が限界に近い国際線の処理能力を引き上げる事を目的としています。具体的な対応として、ファストトラベルの推進 、 国際線/国内線エリア配置の見直し 、ランドサイド/エアサイド比率の見直し 、国際諸施設の中央集約化 、天井、エスカレータ等の耐震補強 、 商業エリアの充実などが実施されます。
また、日本政府は2020年12月15日に、2021年に着工する関西国際空港の第1ターミナルの改修費を支援することを決定しました。新型コロナウイルス感染拡大による旅客の激減で関空を運営する関西エアポートは経営が厳しくなっており、工事の進捗に影響が出かねないと判断したためです。 報道によると、同日に閣議決定した2020年度第3次補正予算で、関空の施設を保有する国傘下の新関西国際空港会社に財政投融資で2000億円を低金利で貸し出しを行い、空港会社は既存の債務と置き換え、将来の金利負担が軽くなった分を第1ターミナルの改修費に充てます。約700億円とみられる事業費のうち、最大で半分を賄う計画です。
着工は初期の計画から半年ほど遅れており、Phase4の2F 国際線出発エリア南北商業施設の運用開始が2026 年秋頃にずれ込みます。但し、国際線旅客の受け入れ能力を年間3000万人から4000万人に引き上げるPhase3の4F 新保安検査場及び 3F 国際線ラウンジの回収は2025 年春頃の完成予定で万博に間に合わせる計画です。Phase3により空港オペレーション機能は完成します。防災対策を含めて約1千億円の投資額は、現在の所、変更のアナウンスはありません。
【工事スケジュール】
2021 年 5 月 28 日 T1 リノベーション工事本格スタート
2022 年秋頃 2F 新国内線エリア等運用開始
2023 年冬頃 2F 国際線出発エリア中央等運用開始
2025 年春頃 4F 新保安検査場及び 3F 国際線ラウンジ運用開始 ※空港主要機能完成
2026 年秋頃 2F 国際線出発エリア南北商業施設運用開始
関空第1ターミナルの改修費700億円の最大半分を政府が支援。財政投融資で低金利で貸出し金利負担軽減分をリノベーションに充当
▼T1リノベーションについて、詳しくは下記の記事をご覧下さい!
関空ターミナル改修開始 コロナ収束後の国際線需要回復見据え(NHKニュース)
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210528/2000046299.html
新型コロナ収束後の航空需要の回復を見据え、関西空港のターミナルビルの大規模な改修工事が、予定より半年遅れで28日から始まりました。
出発ゾーンは天井造形からイメージを変えるので違和感はないのですが、天井造形の残るエリアも和のイメージを強調しすぎて、屋根の造形としっくり出来るのか、新宮晋さんのオブジェと環境が合わなさそうで撤去されるのか? 現状のカラフル過ぎる待合のベンチをどうするのか? やる事は多いですね。
特殊防災設備も更新時期です。開港時には弊社製品は廃番となっていましたので、東京の企業が設置していたと記憶しています。
開港から四半世紀以上が経過し、そしてアフターコロナを見据えての動き。
関空をこれから先もずっと見守っていきたいです。