富山駅付近連続立体交差事業は北陸新幹線建設工事に伴い富山駅付近を高架にする連続立体化事業です。この事業により、北陸本線・高山線の約1.8km、富山地方鉄道本線の約 1.0kmが高架化されます。
以前から追跡取材を続けてきた富山駅の高架化事業ですが、2015年3月14日の北陸新幹線の金沢延伸開業に伴い大きな節目を迎えました。
【概要】
1、対象路線:JR北陸本線・高山本線/富山地方鉄道本線
2、事業延長:JR線 約1.8km,富山地方鉄道線 約 1.0km
3、事業期間:平成17年度~平成28年度
4、事業費:約250億円
【引用元】
→富山県:富山駅付近連続立体交差事業について
【過去記事】
→富山駅付近連続立体交差事業ー高架化された「あいの風とやま鉄道線」上り線とJR高山本線の状況
→富山駅付近連続立体交差事業ーついに開業した北陸新幹線富山駅!
→富山駅付近連続立体交差事業ー新設計された中央コンコースは天井が高くて開放的!
→富山駅付近連続立体交差事業ー北陸新幹線高架下に乗入れた富山地鉄市内電車
→富山駅付近連続立体交差事業ー南口駅前広場の状況 15.09
→富山駅付近連続立体交差事業 14.12
→富山駅付近連続立体交差事業 14.08
→富山駅付近連続立体交差事業 14.04
→富山駅付近連続立体交差事業 13.05
→富山駅付近連続立体交差事業 12.09
→富山駅付近連続立体交差事業 12.02
→富山駅付近連続立体交差事業 11.02
→富山駅付近連続立体交差事業 10.12
→富山駅付近連続立体交差事業 10.05
※現地に掲示されていたパネルを撮影しました
今回ご紹介するのは、富山駅新幹線駅舎の高架下への乗り入れを開始した富山地方鉄道(富山地鉄)の様子です。高架駅舎の直下に路面電車の駅を新設し、中央コンコースと隣接させる画期的な試みが実現しました。上の図は富山駅周辺の全体計画を描いていますが、将来的には北側に駅のある富山ライトレールと市内電車が直結される予定です。
現地の様子です。前回ご紹介した南口駅前広場の西側に新しい軌道が敷設され、市内電車は、富山駅の高架駅舎への乗り入れを果たしました。
真正面から見た様子です。新幹線ホームとは直角に交わるレイアウトになっています。
新駅に進入する富山地方鉄道T100形電車-SANTRAM(サントラム)の様子です。デザイン性の高い架線柱と相まって、超近代的な景観となっています。
そして、こちらが新幹線高架の真下に新設された市内電車の富山駅です!3面2線のレイアウトとなっており、とても広々としています。以前ご紹介した、新駅ビルの直下まで延伸され新しくなった万葉線の高岡駅も凄かったですが、富山駅はもっと凄いです!!
いやー、ひたすらカッコイイ。そして、高架下なので天候に左右されずに快適に利用することが出来ます。
壁面デザインも凝ってます。案内サイン類はデザインを優先しすぎて文字が小さいのが気になりますが、全体的なイメージは最新の新交通システムといった感じでしょうか。
関心したのが、この架線柱。デザイン性が高いだけでなく照明器具としても機能しています。とても良く考えられているな!と関心しました。ちなみにホーム上に設置されている発車標はフルカラー対応です。
駅の終端部の様子です。奥の壁には富山の伝統芸能などを描いたパネルが設置されていました。将来的にはこの線路がさらに延伸され、北口駅から発着しているポートラムと直結され、相互直通運転が行われます。
高架下に乗り入れた市内電車の最大のメリットは乗り換えの便利さ。JR富山駅中央コンコースに隣接、というよりもコンコース内に駅があるイメージと言った方が解りやすいです。形態は異なりますが、こちらも以前ご紹介した事がある小倉ターミナルビルに乗り入れているモノレール駅と同じコンセプトですね。新幹線で富山を訪れた外来者にとっては、メチャクチャ解りやすいと思います。
こちらはポートラムの富山駅北駅の様子です。将来の市内電車との相互直通運転を見据えたレイアウトになっています。
ポートラムは全国初の本格的なLRTとして有名で、高性能車両を用いた15分ヘッドの頻発運転、バリアフリー仕様の乗りやすい各駅の構造などが評価を得て、すっかり沿線の足として定着しています。現地の不動産屋の話では、転勤族は特にポートラム沿線で家を探す事が多いそうで、他の地方から見ると、ポートラムは地下鉄的な移動手段といったイメージを持たれている様です。
富山駅北駅に停車中のポートラムの様子です。停車中の電車には鉄道むすめのラッピングがされていました。この鉄道むすめ、のキャラクターが何なのか?は今ひとつ解りません。。。
ついに富山駅の高架下への乗り入れを果たした市内電車。乗り換え至便な駅の構造が今後、利用客にどう評価され、増客に繋がるかどうか?こちらも興味津津です。現在行われている在来線の高架化工事が完成し、北口のポートラムとの相互直通運転が始まれば、また相当な話題を呼びそうですね。
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たぶんこれかな→http://tetsudou-musume.net/contents/news/product/150910-toyama.php
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車両も駅施設も思いっきりハイセンスなうえに、富山駅構内にダイレクトに乗り入れている点は利便性としても申し分なしですからね。
たとえとして小倉駅に乗り入れるモノレールを出されていて、すぐにイメージが湧きましたよ。以前小倉を訪れた時に、あの駅構内にドーンと入ってきてコンコース上ホームで停車しているモノレールの巨体を見て驚いたのを今でも鮮明に覚えています。
日本でもLRTが次第に浸透しつつあり、なおかつ着実に進化を遂げているのをまざまざと見せつけられた思いがしました。