JR西日本は2019年10月24日付けのニュースリリースで、近畿エリアの在来線で、午前0時以降を中心に深夜帯ダイヤの見直しを行い終電の時間を繰り上げる検討を始めたと発表しました。線路のメンテナンスを行う作業員の労働環境を改善し働き手を確保する狙いがあります。2021年春以降のダイヤ改正での実現を目指す考えです。
【出展元】
→JR西日本>環境変化に伴う深夜帯ダイヤの見直し検討
主要駅で帰宅時間が早まり深夜時間帯の利用客が減少
主要駅の利用者数の比較 2018年 対 2013年(平日平均) | |||
17-20時台 | 21-23時台 | 24時台 | |
大阪駅 | 107% | 93% | 83% |
京都駅 | 107% | 96% | 88% |
三宮駅 | 104% | 92% | 81% |
JR西日本によると夕方ラッシュのピークタイムが早まっており、17-20時台の利用客が増加する一方、21-23時台の利用者は減っており、特に24時台は5年前に比べ12~19%も減少しています。これは労働人口の減少による変化に加え、働き方改革や労働に対する価値観の変化が影響していると思われます。これらの利用状況を踏まえ24時以降を中心に最終電車の時刻を繰り上げる、深夜帯ダイヤの見直しの検討に着手する事になりました。仮に、大阪駅発の最終電車を24時に繰り上げた場合、おおむね年間10%作業日数の減少が期待できるとの事です。
JR西日本の近畿エリアでは毎日100カ所以上で保線作業が行われ、社員や建設会社従業員約1500人以上のが最終列車の運行後にメンテナンスを実施しています。深夜時間帯のダイヤ見直しにより保線作業などの夜間の作業時間を拡大させ、一晩あたりの作業量を増やすことで作業総日数の縮減を図り、労働環境を改善する事で若い働き手を増やし人手不足解消に繋げたい考えです。
空気よめやってかんじやね
24時間発着可能な関空を活用して、「眠らない国際都市」を目指す大阪にとっては好ましくない動きですね。関西空港線、阪和線、大阪環状線ぐらいは深夜運転を続けるべきだと思います。