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【再都市化ナレッジデータベース】

JR北海道が2021年春ダイヤ改正の内容発表、特急列車の減便、閑散期の運休・減車による輸送力調整、18駅を廃止、1駅を無人化


JR北海道は2020年12月9日付けのニュースリリースで、10月14日に予告していた2021年春のダイヤ改正における列車本数などの削減について、具体的内容を発表しました。特急列車の減便、閑散期の運休・減車による輸送力調整、18駅を廃止、18駅を自治体管理に移行、1駅の無人化が行われます。

来春のダイヤ見直しに伴う経費節減額は年間 約6.2億円を見込んでいます。(減便・減車など 年間 約5.7億円、駅の見直し 年間 約0.5億円)ダイヤ改正日の具体的な日付や、閑散期運休列車の運休日については、改めて発表するとの事です。

【出展元】
→JR北海道>来春のダイヤ見直しについて

 

 

コロナによる減収に対応する体制づくり

 



今回の見直しにより以下の2点を目指すとしています。

 

1:新型コロナウイルス感染症収束の見通しが立たず、収入が減少していることを踏まえ、今 後も鉄道事業を継続するため、固定費を含めた経費節減を図る。

2:「Afterコロナ」の時期が到来しても、鉄道利用の需要は完全には戻らないことも想定し、 鉄道利用の需要変化にあわせた輸送力を提供する、柔軟性を持った輸送体系とする。


見直しのポイントは、以下の4点です。
1:特急列車の減便、ご利用の少ない閑散期の曜日運休、減車による輸送力調整
2:快速・普通列車の見直し、ご利用の少ない土休日の運休
3:利用の少ない駅の見直し
4:H100形電気式気動車投入による輸送改善


 

 

 

見直し後の特急列車の運転イメージ


 


 


・札幌~旭川間では札幌・旭川を30分に出発し、前後列車で代替が可能である「カムイ9号・28号・29号・42号」を 土休日運転とします。

・旭川~網走間では、石北線は冬季の流氷シーズンの利用が多く季節変動が大きい旭川~網走間を運転する「大雪」4本を閑散期の曜日運休とします。(4・5・10・11月の 火・水・木曜運休、年間50日程度)。札幌直通の「オホーツク」は現行通り運転します。

・旭川~稚内では、宗谷線の利用の季節変動が大き いことから、旭川~稚内間を運転する「サロベツ3号・4号」を閑散期の曜日運休とします。 (4・5・10・11月の火・水・木曜運休、年間30日程度)。札幌直通の「宗谷」と「サロベツ1号・2号」は現行通り運転します。

 

札幌~釧路間では「おおぞら」の全体的なご利用減少を踏まえ、指定席を1両減車して通常の運転は6→5両とし、 ご利用状況にあわせて増結することとします。

 

 

快速「エアポート」も土日祝に減便

 

JR北海道の通勤型のイメージ



札幌圏輸送では13本を土休日運休とするほか、7本の運転を取りやめます。具体的には札幌~新千歳空港方面 快速「エアポート」 6本、手稲方面~札幌~江別方面 5本、学園都市線 2本を土休日運休(13本)とします。また、札幌~手稲方面 3本、札幌~千歳方面 4本の合計7本の運転を取りやめます。

函館線(滝川~旭川間) 1本、留萌線 3本、根室線 計6本、宗谷線 2本、石北線 1本の運転を取りやめます。

 

新型の電気式気動車「H100形」投入


出典:Wikipedia

普通列車ではH100形電気式気動車30両を新たに室蘭・宗谷・石北線に投入し、所要時間を短縮します。苫小牧~室蘭間の66本中43本をH100形で運転し、同区間を最大11分(平均4分)速達化します。東室蘭~長万部間の20本すべてをH100形で運転し、同区間を最大11分(平均8分)速達化します。

 

利用の少ない18駅を廃止、さらに18駅を自治体による維持管理に移行



出典:Wikipedia

◆利用の少ない18駅が廃止されます。

・函館線 1駅 伊納駅(旭川市)

・宗谷線 12駅
南比布駅・北比布駅(比布町)、東六線駅・北剣淵駅(剣淵町)、下士別駅(士別市)、北星駅(名寄市)、南美深駅・紋穂内駅・豊清水駅(美深町)、安牛駅・上幌延駅(幌延町)、徳満駅(豊富町)

・石北線 4駅 北日ノ出駅(旭川市)、将軍山駅(当麻町)、東雲駅(上川町)、生野駅(遠軽町)
・釧網線 1駅 南斜里駅(斜里町)

◆利用の少ない18駅が自治体による維持管理に移行
以下の18駅について、沿線自治体から駅管理のための費用や人的な提供を受ける事になりました。


・宗谷線 17駅 蘭留駅(比布町)、塩狩駅(和寒町)、日進駅・智北駅(名寄市)、恩根内駅(美深町)、天塩川温泉駅・咲来駅・筬島駅(音威子府村)、佐久駅・歌内駅(中川町)、問寒別駅・糠南駅・雄信内駅・南幌延駅・下沼駅(幌延町)、兜沼駅(豊富町)、抜海駅(稚内市)

・石北線 1駅 瀬戸瀬駅(遠軽町)

 

余りに厳しいJR北海道の状況

 
JR東日本 JR東海 JR北海道 JR四国 JR九州 JR西日本
売上高(億円) 30020 18781 1710 498 4403 15293
営業利益(億円) 4848 7097 -418 -114 638 1969
経常利益(億円) 4432 6326 -111 -3 665 1833
当期利益(億円) 2952 4387 -178 8 492 1027
営業距離(km) 7,402 1,982 2,488 854 2,273 5,007
1kmあたりの売上高(億円) 4.06 9.48 0.69 0.58 1.94 3.05
1kmあたりの経常利益(億円)  0.60   3.19   -0.04   -0.00   0.29   0.37 
今回のダイヤ改正で行われる減便、運転取りやめ、駅の廃止を合わせても経費節減額は年間 約6.2億円にしかなりません。ちなみに近鉄の新型名阪特急「ひのとり」の車両価格は1両あたり2.5億円です。JR北海道の経費削減は「ひのとり」約2.5両分(2.5編成ではない)の節約といえます。JR北海道がここまで必死になって経費削減に乗り出すと言うことは、危機的上記でメチャクチャ厳しいという事になります。

2019年度の業績を見ると、JR北海道は営業距離約2500kmから1710億円を売上げています。営業利益は▼418億円の赤字、経常利益▼111億円、当期利益は▼179億円でした。この数字は1月〜3月のコロナの影響が入っています、2020年度は通期にわたってコロナの影響を受ける事になりますが、相当厳しい数字で着地しそうです。

ちなみに同時期のJR東日本の業績を見ると、営業距離7400kmから30,020億円を売上ています。営業利益は4848億円、経常利益4432億円、当期利益は2952億円でした。JR東海にいたっては約2000kmの営業距離から18,781億円を売上げ、営業利益はなんと7097億円!経常利益6326億円、をたたき出す化け物状態です。当期利益は4387億円でした。

上表の数字、特に1kmあたりの売上高、経常利益を見ると、JRの分割民営化の割り方が酷すぎて、JR北海道やJR四国の初期条件がバグってる様な無理ゲー経営です。経営努力云々以前の差があります。

時すでに遅しの感はありますが、国鉄を破綻に追い込んだ主要因の1つである東京5方面作戦の過大投資のインフラ資産を継承し首都圏の莫大な需要があるJR東日本と、東京ー大阪間の膨大な移動を独占しチート経営をしているJR東海からJR北海道・四国を救済する仕組みが論議されるかもしれません。

4 COMMENTS

神奈川県人

寂しい限りですね。土地が余っているし、こういう場所にこそ首都圏からの大企業、中小企業、大学、行政が移れば鉄道の存続も出来て、首都圏もバカみたいな高額な固定資産税もグット低くなり御互いにメリットが有るのに何とかなりませんかね?

はまたく

本州のJRは既に上場しており、救済合併等の手段は不可能でしょう。株主代表訴訟されかねない。
地元の自助努力も限界。北海道庁の他人事感には呆れましたよ。ヤル気の欠片もないですもん。
こうなると再国有化、公的支援、三セク化など税金投入するしかなく、その為には‘根拠’が必要なのでJR北海道だけを支援する訳にはいかないからルール作りが必要。
難しいですね。
ついでに言うと北海道は新幹線を押し付けられたのが致命傷になってると思います。

生駒府民

減便すると、使い勝手が悪くなって、住民はマイカーに頼り、乗客数は減って、
結局シュリンクして行くだけの事で、経費削減効果があるのは最初だけになります。
北海道とか四国は、JR東・西と統合するか、国が補填して、
地域住民の生活を守るより他に手段が無いと思います

アリー my dear

これらに加えて、災害で復旧のメドが立たなかった日高本線のうち、末端区間の鵡川〜様似間(116km)の廃止が決まったようですね。
来年中の廃止が予定されているそうです…

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