米ユナイテッド航空は、米航空機ベンチャーのBoom Supersonicから超音速旅客機「Overture(オーバーチュア)」を最大50機購入する契約を結んだと発表しました。安全性や運航・持続可能性の要件を満たすことが条件で、まず15機を購入し、35機をオプションとして発注。また、Boomの契約履行能力次第では機数を減らす事ができる契約となっています。
Boomは現在、超音速飛行の技術実証機「XB-1」で検証を進めており、「Overture」は2025年にロールアウト(完成披露)、2026年に初飛行を予定しており、2029年の就航を予定しています。
【出展元】
→United Adding Supersonic Speeds with New Agreement to Buy Aircraft from Boom Supersonic
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Boom Supersonicには2017年に日本航空(JAL)が11億円を出資し20機の優先予約権を獲得、同じく出資する英ヴァージン・グループが10機の発注権を獲得していますが、アメリカの航空会社との契約は今回が初めてです。
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「Overture(オーバーチュア)」は、旅客機の約2倍の速さであるマッハ1.7で飛行することができ、500都市以上を従来の半分の飛行時間で結ぶことが可能です。ユナイテッド航空では、ニューヨーク/ニューアーク〜ロンドン線(3時間半)、ニューヨーク/ニューアーク〜フランクフルト線(4時間)、サンフランシスコ〜東京/成田線(6時間)への投入を想定しています。
ネットゼロ(実質ゼロ)・カーボンを目指す超音速旅客機
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世界初の商用超音速旅客機「コンコルド」が初めて飛行してから 50年以上が経ちましたが、この数十年の間に、航空機とエンジンの技術は著しく進歩しました。今日の亜音速民間航空機は、1960 年代に比べて燃料効率が 80%向上し、騒音は過去 50 年間で最大 90%減少しました。
技術の進歩は、航空会社と顧客にとって経済的に意味のある超音速旅客機を設計するというBoomの努力を後押ししてきました。しかし、広範囲にわたる超音速旅行を実現するには、環境にとっても意味のあるものにする必要があります。
Boomは、商業サービス開始時からCO2の排出量がネットゼロの燃料で飛ぶ初の商業旅客機になることを目指しており、同社は100%持続可能な航空燃料の調達・使用に注力していています。ユナイテッド航空は、燃料にSAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)を100%使用する事で就航時からネットゼロ(実質ゼロ)・カーボンを達成する、としています。「Overture(オーバーチュア)」のスペック
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スペックは、全長62.4m、定員65~88人、巡航高度18200m、マッハ1.7。航続距離は、約7870km(4250ノーティカルマイル)です。
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座席はオールビジネスクラス。快適さのために厳選された環境で、大きな個人用窓と通路への直接アクセスできます。
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「Overture(オーバーチュア)」従来2倍の速度で飛行し時差ボケを半分の時間に短縮、重要な時間に到着します。また、パンデミックの世界では飛行機に乗る時間は短いほど良く、今までの様に高額な費用を支払い空飛ぶベッドを買うよりも、半分の時間で目的地に到達できるので、上質なホテルのベッドで眠る事が出来ます。
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Overture は、離陸から着陸まで、静けさ、快適さ、生産性の比類のない組み合わせを提供します。洗練されたインテリアデザインは、全くジャンルは異なりますが、電気自動車のホンダeを連想させます。
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超音速コンコルドは、1976 年から 2003 年 10 月まで商業飛行を行いましたが、Boom Supersonicは、ふたたび世界の空に超音速航空機を飛ばそうとしてます。予定通り開発が進めば、2020年代後半〜30年代前半には、超音速旅客機が世界中の主要都市を現在の半分の時間で結ぶ時代が訪れる事になります。
結局MRJは旅客機作れなかった。
コロナワクチンもそうやし、日本っていろいろ残念。