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近畿圏のラグジュアリーホテルが約1300室が不足!大阪府が958室不足で全体の不足数のおよそ7割を占める【2026年の需要予測】


日本政策投資銀行(DBJ)関西支店は2022年6月8日に、関西24県における2026年のラグジュアリーホテルの需給推計を発表、関⻄地域におけるラグジュアリーホテルの供給客室数は、インバウンドのコロナ禍前水準への回復や客室稼働率85%などを前提とした場合、全体では需要客室数4,585室、供給客室数3,273室と試算され、需要に対して約1300室の供給が不足する可能性が示唆されました。

この調査では当行指定の日にちにおいて、2名1室利用時に客室単価10万円以上の客室を提供している宿泊施設をラグジュアリーホテル(LH)と定義しています。

【出展元】
2026年 関西2府4県におけるラグジュアリーホテルの需給推計

 

府県別の需給予想


出所:日本政策投資銀行

試算では関西2府4県すべてで需要が供給を上回り、客室は1312室不足する見通しです。大阪府の客室不足は958室で関西全体の不足数のおよそ7割を占めており、受給ギャップが最も大きくなりました。一方、以前から外資系ラグジュアリーホテルの進出が活発な京都の不足数は58室と、おおむね需給が均衡する結果となりました。

 

 

活況を呈していたホテルマーケット


出所:日本政策投資銀行


コロナ禍前の関⻄においては、インバウンド需要の拡大を背景に来訪者が増加を続け、2019年には2府4県の延べ宿泊者数が初め て1億人泊を突破するなどホテルマーケットは活況を呈していました。


一方で、観光客の急増を背景に関⻄の一部人気観光地では、キャパシティを超過する”オーバーツーリズム”の問題が顕在化し、 持続可能な観光地づくりが地域の課題となっていました。

Withコロナ時代における持続可能な観光地づくりに向けては、国内外の観光客を一部の観光地だけではなく広域に分散させるとともに、消費額が大きい富裕層を獲得していく「質」の向上が重要となります。

 

 

総客室数は増加したがビジネスホテルが大半


出所:日本政策投資銀行

関⻄の総客室数は2016年以降増加傾向にあり、2020年には2016年対比+67.3%の261千室となりました。タイプ別に見ると、旅館は概ね横ばいで推移している一方で、都市部を中心にビジネスホテルが急増しており、コロナ禍に見舞われた2020年においても既に開発段階にあった案件が竣工・開業したことで増加したものと考えられます。

府県別に見ると、宿泊者数が増加傾向にあった大阪や京都の拡大が顕著でした。一方高価格帯をになうシティホテルの客室数は、ビジネスに比べると伸び率が低い状況が続いていました。

富裕層旅行者の獲得に向けては、その受け皿となるラグジュアリーホテルの整備が重要な施策の一つとなりますが客室数が急増した2018年以降に新規開業した施設は、比較的価格の低いビジネスホテルが中心でラグジュアリーホテルは潜在的な需要に対して、十分な供給が不足している状況です。

 

 

京都に集中するラグジュアリーホテル




 

出所:日本政策投資銀行

富裕層の獲得に向けて必要となるラグジュアリーホテル(LH)に関して、2020年以降に関⻄で開業した主な施設はこんな感じです。京都都市内では日系/外資系を問わず新規開業が相次いでおり、来るべき観光需要の回復を見据えた動きが活発化しています。

大阪市内ではマリオットグループの「Wホテル大阪」が日本初上陸を果たしましたが新規開業は1軒のみでした。また、近年インバウンド観光客が増加してきた奈良市においては、「ふふ奈良」と「JWマリオット・ホテル奈良」が2020年に開業しました。日帰り客が多く宿泊客が少ないという⻑年の地域課題を解決することが期待されています。

 

 

大阪にもっとラグジュアリーホテルを!!





今回の調査では、大阪府を中心に多くの府県で供給不足となる可能性が示唆されましたが、活発な開発が続く京都府については需給が概ねバランスする見込みとななっています。ただし、京都については大阪などの周辺地域で需要を抱えきれない場合、宿泊者が流入してくることも考えられ、需要が推計結果以上に拡大する可能性があります。

実際、日本人観光客について、都道府県別の実宿泊者数シェアと訪問者数シェア(主目的地ベース)を比較すると、例年、京都府は前者の方が1~3%ほど高く、他県を主目的地とした旅行であっても宿泊先としては京都を選ぶ層が一定存在するものと推量されます。


また、供給(ホテル)が需要(宿泊者)を創出する効果も一定あると考えられ、今後進出が相次ぐ外資系大手ホテルチェーンなどは全世界に安定的な顧客基盤を有していることもあり、インバウンドを中心に京都への来訪意欲を更に高めることが期待されています。

 

 

貴重なチャンスを生かし切る為に



ラグジュアリーホテルが不足している場合、旅行者が本来の希望よりも低いグレードの宿泊施設に泊まることや、他地域を宿泊先として選択すること、希望のホテルがないことで旅行先を変更するなどの地域にとって機会損失を生み出す恐れがあり、リピート意欲の減退などの「負の影響」を及ぼす可能性から、観光消費額の拡大を通した地域経済の活性化に向けては喫緊の課題といえます。

京都など一部の人気観光地において課題となってきたオーバーツーリーズムの解消に向けても、宿泊費を含めた一人当たりの消費額が高い富裕層の受け皿となるLHを整備することで、受け入れ可能な人数から従来通りまたはそれ以上の観光消費を獲得する事が可能となり、地域と共生していくことです。今後の方向性として、量より質を追求する方向性が、市場の持続可能な成⻑において必要だと考えられます。

1 COMMENT

三刀流

大阪IRは2500室のホテルを計画しています。うち超豪華なスイートが20%以上だそうです。
それに準じるラグジュアリーも同程度あるとすると、客室単価10万円以上の部屋が1000室ほどできるのではないでしょうか。
大阪府不足の958室とほぼ一致します。
大阪IRが必要ということでしょうか?
それとも偶然の一致?

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