JR九州-N700S 8000番台(かもめ)は、西九州新幹線に投入された新幹線車両で東海道・山陽新幹線で使われている16両編成のN700Sをベースとした車両です。開業時に6両編成×4本=24両が導入されました。
N700S 8000番台は全車普通車でグリーン車の設定がないモノクラス仕様。1~3号車が指定席車・4~ 6号車が自由席車で、1号車側が自由席の東海道・山陽新幹線とは逆になっています。シート配置は指定席車が2+2列、自由席車は2+3列配置。編成定員は396名です。
N700S 8000番台は、N700Sの「標準車両」コンセプトを活用することで設計変更の手間を最小限に留めています。また、停電時の自走を可能とするバッテリ自走システムをはじめとするN700Sの特徴は、西九州新幹線のN700Sにも引き継がれました。
さらに短い区間を走る西九州新幹線は「ドクターイエロー」の乗り入れが困難である事や、線路設備検測の専用車両を導入すると非効率です。その為、西九州新幹線のN700Sでは、Y1編成とY3編成に軌道検測機器を、Y2編成に架線検測機器を搭載し、検測を実施しています。
落ち着きや上品さが感じられるデザイン
N700S 8000番台の車内外のデザインは、他のJR九州の車両と同様に、水戸岡鋭治氏率いるドーンデザイン研究所が担当しました。JR九州の車両は、鉄道の存在感を出すたに『目立つデザイン』が採用されてきまたが、西九州新幹線のN700Sは、落ち着きや上品さが感じられるデザインとなっています。
外観デザインです。白をベースにしつつ、車体下部をJR九州のコーポレートカラーである「赤」とする事で『明るくて元気』なデザインとなっています。
また、JR九州の他の車両と同じく、どこから見ても『かもめ』だと分かるように、各所にロゴタイプがちりばめられています。
ヘッドライト付近をアップで見た様子です。黒い縁取りをあしらう事で『かもめ』感を演出しています。
横から見た様子です。運転席周がブラックに塗装されており戦闘機のキャノピーの様です。
連結部の様子です。全周幌で覆われています。
個人的な想像ですが、カモメと3つの丸を重ねたマークは「かもめが結ぶ長崎・佐賀・福岡」をイメージしている・・のだと思います。毛筆書体で記した列車の愛称名「かもめ」の文字。JR九州・青柳社長の直筆によるによるものです。
三号車はバリアフリー対応車両で幅の広い乗降ドアとなっています。
パンタグラフカバーにも「KAMOME」のロゴマークがありました。
ついに走り始めた西九州新幹線「かもめ」。N700Sの「標準車両」コンセプトを活用しつつ、デザイン面で独自性を出したJR九州らしい車両に仕上がっていました。
西九州新幹線の未開通部分となる新鳥栖~武雄温泉間は、いまだに整備方式が決まっておらず未着工のままとなっています。リレー方式は長期間続きそうな雲行きですが、いつの日か「かもめ」と「つばめ」が並んだ姿を見たい!と思いました。
次回、車内編に続きます・・!
かもめギャラリー
多くの写真をUPしていただき、ありがとうございます。
アングルも素晴らしく、撮影には苦労されたと思います。
コメントも独自の視点で書かれ、ロングさんは鉄道にも詳しいと思いました。