王子公園再整備事業、2025年度内に本格着工へ
神戸市が進める王子公園再整備事業の設計・施工を担う事業者が決定しました。事業を担当するのは、りんかい日産建設を代表企業とする特定建設工事共同企業体で、東亜道路工業、内藤ハウス、梓設計、パシフィックコンサルタンツ、E-DESIGNが参加しています。落札額は約156億円で、2025年度内に設計と施工が開始され、2030年度までに全工程が完了する予定です。再整備計画の背景と経緯
王子公園の再整備は、都市の魅力向上と公園の有効活用を目的に策定されました。2023年に基本計画が策定され、市民や専門家の意見を反映しながら設計方針を決定。2024年には、WTO(世界貿易機関)の入札プロセスを経て事業者が選定されました。再整備の概要
今回の再整備では、公園全体を「スポーツゾーン」「ウェルカムゾーン」「動物園ゾーン」「大学ゾーン」に分け、各エリアで異なる機能を持たせます。特に、王子公園駅近くの平面駐車場を撤去し、「緑の広場」として整備。シンボルプロムナードを中心に、北側へとつながる動線を構築します。この広場は、関西学院大学の敷地と一体化し、王子動物園のエントランス広場としても機能する予定です。また、新設されるスタジアムは、人工芝のフィールドを備え、アメリカンフットボールや陸上競技(400mトラック)に対応する最新設備を導入。観客席は3,000席を確保し、試合以外にもナイトフェスティバルや盆踊りなど、地域イベントの開催が想定されています。
スポーツ環境と地域交流の場へ
公園内のスポーツ環境も向上します。移設されるスタジアムのほか、多目的広場や「みんなの広場」を整備し、緑豊かな憩いの空間を創出します。さらに、王子登山研究所は建て替えられ、屋内外でボルダリングを楽しめる設備が整います。加えて、新築される立体駐車場棟の屋上にはテニスコートを設置予定です。最新動向と今後の予定
2025年3月時点で、神戸市は事業者と正式契約を締結し、年度内の着工が確定しました。まず、2025年秋から立体駐車場の建設が開始され、2028年春に完成予定です。これに伴い、平面駐車場は順次閉鎖されます。また、王子動物園のリニューアルでは、入園ゲートの改修や新たな展示エリアの整備が検討されています。さらに、関西学院大学との連携により、学生向けのアクティビティスペースも設けられる可能性があります。関西学院大学との連携による相乗効果
関西学院大学との連携により、公園内には学生が自由に活用できるスペースが整備される予定です。例えば、緑の広場では、学外活動やサークルイベントの開催が可能となり、地域との交流を深める機会が増えます。また、大学の研究室と連携した環境教育プログラムやスポーツイベントの企画も検討されており、公園の利活用の幅が広がることが期待されます。加えて、関西学院大学の新校舎整備と合わせて、学生向けの学習・研究スペースの充実が図られ、公園と大学が一体となることで、より魅力的な都市空間が形成されるでしょう。神戸市は公園のバリアフリー化も推進し、高齢者や障がい者が快適に利用できる歩道整備や、段差を減らした設計を進める予定です。さらに、再整備後の管理運営については、地域住民や民間企業と連携し、持続可能な公園運営を目指しています。
工事スケジュール
年度 | 主要工事・整備内容 |
---|---|
2025年 | 設計・施工開始、立体駐車場の建設着工 |
2028年春 | 立体駐車場完成、平面駐車場の閉鎖・緑の広場の整備開始 |
2029年春 | 緑の広場完成、周辺環境整備 |
2030年春 | 新スタジアム・シンボルプロムナード完成、全工事完了 |
2030年はIR開業とカーボンニュートラル2013年の46%削減目標達成!?なるか!!
イロイロと楽しみな年になりそうです。