大阪市立市岡商業高等学校は、大阪市港区のJR・地下鉄弁天町駅近くに在した市立の商業高等学校です。2012年に市内3つの商業高校が統合し、新たに「大阪ビジネスフロンティア高等学校」が開校、2014年3月に閉校しました。
大阪市は跡地の売却に向けて、2014年11月に大学のキャンパス設置を条件に条件付一般競争入札(売却予定価格48億5240万円))を実施しましたが、参加者がなく、その後、条件を変えずに先着順で3カ月にわたって売却先を募ったものの、希望者はありませんでした。入札を公告する前に当時行われた行ったマーケットリサーチ(市場調査)では学校法人2法人などが提案していました。
時は流れ、2022年に、大阪・関西万博や将来的なIR開業を視野に入れた開発ニーズを探るため、学校法人以外の民間事業者(商業・不動産デベロッパー、インフラ企業など)を対象としたヒアリング調査を実施。「弁天町駅周辺まちづくり検討会」を設置。今年に入り、弁天町周辺まちづくりビジョン(案)」に対するパブリックコメント実施し、 「弁天町駅周辺まちづくりビジョン」策定。再度、マーケット・サウンディング(市場調査)を実施する事になりました。
2021年5月10日 「港区エリア別活性化プラン」策定
2022年10月10日 「弁天町駅周辺まちづくり検討会」を設置
2024年4月26日 「弁天町周辺まちづくりビジョン(案)」に対するパブリックコメント実施結果を公表
2024年4月26日 「弁天町駅周辺まちづくりビジョン」策定
→もと市岡商業高等学校跡地活用に係るマーケット・サウンディング(市場調査)を実施します
マーケット・サウンディング(市場調査)の前提条件及び提案を求める内容
大阪市港区役所は、業者の視点からの本用地に対する現実的な活用ニーズや可能性を把握して、今後の本用地の活用の公募条件設定にかかる検討の参考とするため、マもと市岡商業高等学校跡地活用に係るマーケット・サウンディング(市場調査)を実施しています。跡地の敷地面積は9,408.29㎡、用途地域は第1種住居地域で、建ぺい率80%、指定容積率300%です。
敷地面積の20%以上を平面広場とする、分割は不可。敷地外周部に歩行者専用通路を設ける、にぎわい・集客拠点施設(商業や宿泊等)を整備、多文化共生・交流(外国人の生活支援、地域との相互交流等)や防災機能強化(津波避難、備蓄等)の観点を踏まえた施設整備。一部住居を設ける提案は可、最小限にとどめる事。道駅や商業施設との回遊性及び動線を確保する、可能な限り既存樹木を活かした提案を求めています。
1:平面広場等(平面広場、歩行者用通路)の整備
・歩きたくなる空間、子育て世帯が魅力を感じる空間、うるおいあるみどりの空間を創出するため、平面広場(天然芝や人工芝の広場等)及び歩行者用通路等の整備と維持管理を行う提案
・平面広場等は、敷地面積の最低20%を確保し、可能な限り広い平面広場の提案。平面広場は、分割して配置することは不可
・ウォーカブルな空間形成のため、本用地の外周部には歩行者動線の改善に寄与する歩行者用通路を整備する提案
2:にぎわい・集客拠点施設(商業、宿泊等)の整備
・周辺地域へにぎわいの波及効果が期待できる、にぎわい・集客拠点施設(商業や宿泊等)を整備する提案
・多文化共生・交流(外国人の生活支援、地域との相互交流等)や防災機能強化(津波避難、備蓄等)等の観点を踏まえた施設整備や活用についても検討
3:その他
・既存の建物及び工作物すべてを開発事業者にて解体撤去することを条件
・一部住居を設ける提案は可、最小限にとどめる事。その場合、にぎわい・集客拠点施設との複合提案は可。
・周辺の鉄道駅や商業施設との回遊性及び動線を確保するための対策(横断歩道の整備・移設、デッキ整備等)
・地域住民から西側正門付近の既存樹木の保全の要望があることから、可能な限り既存樹木を活かした提案
4:事業方式等
・事業方式は、貸付による。また、賃貸借期間は、10年以上50年未満を基本とするが、一部住居を設ける等の提案の場合、50~70年程度も可能。
・その他に有益と考えられる提案、必要な規制緩和や条件等があれば、その内容も含めて提案可能。
2024年10月の様子
現地の様子です。10年以上前に取材しましたが、その後大阪市立市岡商業高跡が開発される事はありませんでした。
忘れ去られていた大阪市立市岡商業高跡ですが、再度仕切り直して、マーケット・サウンディング(市場調査)が実施されています。
今回は、敷地の20%を平面広場にする事を条件に加え、大学キャンパス以外のにぎわい・集客拠点施設(商業や宿泊等)、一部住居も可とする提案を求めています。
計画地の敷地面積は19,408.29㎡、用途地域は第1種住居地域で、建ぺい率80%、指定容積率300%となっています。大阪市港区が求める提案内容を加味すると、超高層タワーマンションが林立する開発は考えられず、芝生広場を中心にした低層の公益施設+商業施設+ホテル+板マンションといった感じの開発になりそうです。
10年以上、塩漬けになっている大阪市立市岡商業高跡地。今回ようやく動き出す事になりそうです。大阪IRやベイエリア開発の進展、さらに大阪を訪れる訪日外国人の増加などの環境変化を加味しつつ、梅田、天王寺、夢洲に直結する立地を活かした開発になってほしいですね。
TVのかりそめ天国で、東京のそこら中で再開発計画が下町駅前までも高層ビル化されてマツコも有吉氏も『もう東京はどこ行って同じじゃない?』とコメントしてました。
その言葉に『なるほど!』と思いました。
確かに地方の駅前もリトル東京っぽいのばかり。
やはり永く大阪は商業都市であったので、高さだけではなく、古さも生かした再開発で魅了してもらいたいと思いました。
ここ数年、あっ大阪に住んでイイかも。
と思えるようになって来ました。
京阪神で便利や楽しいは抜きん出てありましたが、唯一今まで無かった憧れが芽生えて来たように思います。
ここも長年塩漬け状態だった場所ですね。
大阪ベイエリアのこれからの将来性がグンと上がりましたから、より良い開発を願っています。