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寝そべりミャクミャク、再び大阪市役所前へ!万博来場者や関係者に感謝を伝えるため、再びホームに戻る。設置期間は12月26日まで


大阪・関西万博の会場「風の広場」に展示されていた“寝そべりポーズ”のミャクミャク像が、2025年10月17日夜、大阪市役所正面玄関前に帰還しました。高さ約2m、幅約3.3〜3.5m、奥行約1.5mの大型モニュメントで、約80日ぶりの再設置となります。展示期間は2025年12月26日までの予定です。

この像は2023年12月に市役所前に初めて設置されたもので、通勤者や観光客に親しまれてきました。その独特のポーズが“涅槃像”を思わせることから、SNSでは「涅槃ミャクミャク像」と呼ばれる事もありました。


2025年7月末、像は大阪・関西万博の西ゲート近く「風の広場」へと移設されました。来場者の多くが東ゲートに集中する傾向があったため、西側への誘導を目的とした動線整備の一環として設置されたものです。

会場では3基目の大型ミャクミャク像として注目を集め、多くの来場者が写真を撮影し、SNSでも拡散されました。閉幕までの約2か月間、“寝そべりミャクミャク”は来場者の記憶に残る存在として人気を集めました。

不評から愛着へ。ミャクミャクが変えた空気


2022年の一般公募でデザインが選ばれた当初、ミャクミャクには「不気味」「怖い」「バケモノ」といった否定的な意見が多く寄せられました。奇抜な造形が“異質”と受け止められたためです。しかし、会期を通じて評価は大きく変化しました。グッズ化やSNSでの発信、そして会場で実際に動く姿に触れる機会が増えることで、次第に親しみが生まれていきました。

この評価反転は、2008年の奈良県観光キャラクター「せんとくん」の先例と重なります。発表当初は「不気味」「仏像に角は不謹慎」と批判が集中しましたが、イベント出演や地域活動を通じて徐々に受け入れられ、今では奈良を象徴する存在となっています。社会心理学ではこの現象を「単純接触効果(mere exposure effect)」と呼びます。繰り返し目にすることで初期の違和感が薄れ、好意や安心感へ変化する傾向です。

ミャクミャクも同様に、会場体験やSNS上の映像拡散を通じて“慣れ”が形成されました。特に「着ぐるみのミャクミャク」や「寝そべりポーズ」といった立体的表現は、平面デザインでは伝わりにくかった愛嬌を可視化しました。結果として「よく見ると可愛い」「ぷっくりとしたお腹がいい」「しっぽが可愛い」との認識が広がり、批判の対象から愛着の対象へと転換しました。


寝そべりミャクミャクの再登場は、万博ロスを感じる人たちの心を癒やしています。市役所前では、通勤途中に足を止めて撮影する人や、観光客が記念撮影を楽しむ姿が見られます。

会期中の思い出を思い出させ、「おかえり」といった声がSNSに広がっています。展示は12月26日までで、ちょうどクリスマスシーズンと重なるため、再び多くの人が写真を撮りに訪れそうです。


※昨年の年末に登場した「サンタコス」をまとったミャクミャク

ミャクミャクは今、“万博のキャラクター”という枠を超え、大阪の街に溶け込む存在になりつつあります。秋の中之島で、再び多くの人の笑顔を集めながら、万博の記憶を静かに伝え続けています。

1 COMMENT

アリー my dear

万博開催前は、このミャクミャク像が破壊されかける被害に遭うなどの災難もありましたね…
それが今や・・市役所前に、まさに『スーパースター』として凱旋するかのごとく、無事に帰還でき非常に感慨深くてうれしくなりました(⁠⁠^⁠‿⁠^⁠)

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