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大阪市交通局では市営地下鉄のさらなる安全性の向上を図るため、可動式ホーム柵(ホームドア)の設置を進めており、今里線、長堀鶴見緑地線、千日前線、南港ポートタウン線の4路線全駅で可動式ホーム柵の設置が完了しています。2014年度の計画では御堂筋線の心斎橋駅と天王寺駅への設置が計画されており以前から準備工事が行われてきましたが、年度の終盤となる今月から設置工事が本格的し、天王寺駅2番線でホーム柵ユニットの設置が始まりました!
【過去記事】
→千日前線で設置工事が進む可動式ホーム柵がドンドン西側に進行。日本橋駅でも共用が始まる
→千日前線南巽駅で設置工事が行われている可動式ホーム柵(ホームドア)
→大阪市営地下鉄-千日前線全駅にホームドア設置、御堂筋線-心斎橋駅、天王寺駅にも導入!
→大阪市交通局-千日前線 新20系リフレッシュ車
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現地の様子です。主に天王寺駅始発の電車が利用する2番線にユニットが設置されています。
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ホーム上からユニットを見た様子です。工事中の為、ユニットが青色のビニールで覆われています。
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一番ホームの狭い箇所の様子です。可動式ホーム柵を設置しても結構な幅が残っているのが意外でした。よく見るとホーム柵は白線の外側に設置されているので、本来の歩行スペースは確保されている事になりますね。
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可動式ホーム柵を円滑に運用するには、ホームに設置されたドアと車両のドアの位置を正確に合わせる必要があります。先日可動式ホーム柵の導入が完了した千日前線では全車両に自動列車運転装置(ATO)、定位置停止装置(TASC)が設置されました。可動式ホーム柵導入後は、電車の運転に伴う一連の動作(加速→走行→停車)は自動化されています。
今回、御堂筋線の心斎橋駅と天王寺駅の2駅に可動式ホーム柵が設置されますが、車両側の対応はなされず、従来の設備のままで運用が始まります。その為、先行2駅のホーム柵設置は、全駅設置に向けたテストケースに位置づけられる感じがします。
最大の利用客と最大の車両数を擁する御堂筋線の全駅に可動式ホーム柵を設置するには、莫大な数の車両改造又は大量の新車投入が必須となります。先行2駅の運用結果により、今後の大阪市交通局における可動式ホーム柵の設置方針や、新車の導入ペースなどが決まるのかもしれませんね。