
京阪8000系電車は、1989年(平成元年)に登場した京阪電気鉄道の特急形車両です。愛称はエレガント・サルーン(ELEGANT SALOON)。
当初は鴨東線の開業時の特急用車両の増備分として投入されましたが、その後に追加投入されて初代3000系を置き換えて行きました。1997年から1998年にかけては2階建車両が製造されました。さらに2017年8月より、編成内の中間車1両が座席指定車(プレミアムカー)に改造され、各編成に組み込まれました。かつては、車内にテレビを設置したテレビカーも連結されていたが、2011年の車内リニューアルの際にテレビは撤去されています。
【京阪プレミアムカー特集】
→京阪プレミアムカー乗車レポート1 ~記念すべき淀屋橋発1番列車発車前後の状況~
→京阪プレミアムカー乗車レポート2 ~エントランス・車内設備~
→京阪プレミアムカー乗車レポート3 ~シート編~

先日は、デビュー初日のプレミアムカーをご紹介しましたが、今回は京阪8000系の一般車両、ダブルデッカー車をご紹介して行きます。写真は2階建てのダブルデッカー車の様子です。一般車両なので、通常運賃のみで乗車できます。

ダブルデッカー車のエントランス付近の様子です。階下席と2階席に向けて階段が設けられています。

1階フロアから2階と階下席に続く階段を見た様子です。限られたスペースをフル活用している事が解ります。

まずは階下席の様子を見てゆきましょう。

階下席の様子です。座席は転換クロスシートで通路側の肘掛けにボリューム感があり、まるで有料特急の座席の様な雰囲気です。

階下席のシートを真横から見た様子です。さすがに車両限界の制約から網棚は未設置となっています。

つづいては1階席の様子です。車端部はロングシートとなっていますが、自称「日本一豪華なロングシート」との事。確かに側面窓に食い込むぐらいハイバックなシートは物凄い豪華だと思います。

冷静に見て、ヘッドレストがついているロングシート、というのは本当に凄いですね。

続いては、注目の2階席のようすです。車両限界いっぱいまで広げられた室内空間は窮屈さをあまり感じさせません。それにしても2階席のシートも豪華です。

2階席シートのアップです。1階席と異なり、窓側の肘掛けが省略されています。

天井付近の様子です。本当に特別料金不要なの?と思えるほどゴージャスです。さらに京阪のコダワリですが、この8000系には釣り広告が1つもありません。

2階席の通路床面の様子です。車内リニューアル後はカラーリングやデザインに一段と磨きが書けられ高級感が増しました。

つづいて平屋の一般車両の様子を見てゆきます。乗降ドアーは片開きの1枚ドアーです。2ドア車の8000系では古臭さは感じず特急車らしさを演出するアイテムとなっています。鴨居部には液晶モニタが設置されています。

液晶モニタと路線図のアップです。

一般車両の車内を見通した様子です。転換クロスシートがズラリと並ぶ車内は圧巻です。吊り広告が全く無く、蛍光灯グローブが奢られた車内は有料特急顔負けの雰囲気です。日除けもロールスクリーンではなく、横引きのカーテンなのが凄いですね。

天井付近の様子です。蛍光灯グローブは難燃基準の強化に対応するため、グラスファイバー製となっています。

似だたとカーテンの様子です。

車いすスペースの様子です。

優先座席付近の様子です。

平成元年に登場した京阪8000系。登場後、ダブルデッカー車増結による8両化、大規模リニューアルを経て、先日プレミアムカーの導入などまだまだ現役での活躍が続きそうです。先日レポートしたプレミアムカーが、あれだけのハイグレード車両になったのは、料金不要の一般車両のグレードが高い事もその理由ではないでしょうか。このハイグレードな一般車に対して特別料金を取る設備はプレミアムカーレベルでないと納得出来ないかもしれません。
					
