関西エアポート株式会社は、2022年12月15日付けのニュースリリースで、2022年 4月から 2022年 9月までの第8期会計年度中間連結決算を発表しました。
それによると、同社の営業収益は 412億円、営業損益は 122億円の損失、経常損益は 174億円の損失、中間純損益*は128億円の損失となりました。段階的な入国規制緩和、国内の行動制限緩和等により航空旅客需要が着実に回復する中、依然として厳しい状況にあるものの、前年度と比較すると、営業収益は 34%の増加となっています。また、人件費を含むコスト削減を継続して取り組んだ事で、営業損益は前期比 53億円の増益、経常損益では 47億円の増益、中間純損益では 30億円の増益となり損益は改善しました。
【出展元】
→2022 年度 中間連結決算 引き続きコロナ禍の影響があるものの、前年からは損益改善
国際線・国内線ともに回復基調
上半期における関西3空港の合計発着回数は13.2万回で前年度比較で40%増、旅客数は1072万人で、国内線の回復に牽引され同114%増となりました。
国際旅客便・国際貨物便については段階的な入国規制緩和により、国際旅客便の発着回数および旅客数は回復基調。旅客便の回復に伴い、貨物便の発着回数は微減したものの、引き続き高水準を維持しています。
関西3空港 発着回数(2019年度比)
3空港の旅客便は2022年度上期には緊急事態宣言等の行動制限はなかったこともあり、国内線の発着回数はコロナ前水準まで回復。2019年の神戸空港発着枠拡大を受けた増便や関西国際空港におけるPeachの増便等もあり、3空港合計の国内旅客便発着回数は年度上期とし過去最高を記録。一方、国際線旅客便の発着回数は回復基調にあるものの、コロナ前の19%の水準にとどまっています。
関西3空港 旅客数(2019年度比)
3空港の旅客数は、国内での旅客流動の増加もあり前年度より大幅に増加。国内線はコロナ前の水準に近づきました。一方、国際線はコロナ前の15.4%の水準にとどまっており、今後の回復が期待されます。
国際旅客定期便 2022年冬スケジュール便数
段階的な入国規制緩和が行われ、国際旅客定期便も回復しつつあります。関西空港国際線の週あたり便数は、2022年夏期が228便で2019年夏期比で回復率16%でしたが、 2022冬期は483便まで増加、2019年冬期比で回復率34%となりました。韓国、台湾、香港方面の増加が著しい一方、ゼロコロナ政策をつづけていた中国便が低迷したまま、となっています。
コロナ前、国際線の半分近くを占めていた中国便の回復率が1%では、この数字で仕方ないですね。
関空はあまりに中国便に依存しすぎでした。
日本企業の脱中国依存の流れに合わせ、東南アジアや太平洋諸島、中東便の開拓をさらに進めるべきです。