JR西日本は、2023年3月18日のダイヤ改正のタイミングで、大阪駅西側高架下に新改札口『西口』を新設、大阪駅北側で開発が進むグラングリーン大阪(うめきた2期エリア)に『大阪駅地下ホーム(通称:うめきた新駅)』を開業させました!
大阪駅地下ホームは、これまで梅田スカイビル付近の地上にあった東海道線支線(貨物線)を東側に移設した上で地下化、大阪駅とラッチ内で接続する「地下ホーム」が設けられました。
地下ホームの開業により、これまで大阪駅近くを素通りしていた、関空特急「はるか」や和歌山方面特急「くろしお」が大阪駅に停車する様になり、新大阪~久宝寺駅間で 運転している「おおさか東線」が乗り入れが始まりました。西日本の空の玄関口である『関西国際空港』と西日本最大の鉄道ターミナルである『大阪駅』が、特急『はるか』によって直結され、関空までの所要時間が約20分短縮されました。
【西口、うめきた地下口様子はこちら】
→開業レポート Part1〜西口・改札内コンコース編
→開業レポート Part2 〜うめきた地下口・地上出口編 ※この記事
→開業レポート Part3 〜地下ホーム編
▼西口改札、各ホームからのアクセスは、Part1をご覧下さい!
うめきた地下駅への連絡通路がオープン!!
西口の開門から遅れること約30分!
ついに『うめきた地下口』に繋がる連絡通路前のシャッターが上がり始めました・・・。
徐々にエリアが開放されて行く様子は「RPG」をプレーしている気分です(笑)
ゴゴゴゴゴ・・・・
ドン!
これが!!夢にまで見た!!うめきた地下口への連絡通路の入口です!!!
鉄道ファン達が一気になだれ込んで行くの見送って、人が少なくなってから撮影開始です(笑)
こちらは西口改札内コンコースから続く連絡通路の様子です。
深っッ!!地上から地下深くに向けて一気に下ります
長大エスカレーターで下りきった所です。右側のエレベーターと見比べると、西口改札との高低差の大きさが解ると思います。
エスカレーターを降りた所はこんな感じです。
連絡通路の最深部の様子です。連絡通路が、ここまで深くなった理由は、道路地中にある既設の下水管などのインフラ設備を迂回する為だと考えられます。御堂筋線の心斎橋駅でも「上がって下がる」通路がありますが、アレと同じ理由です。ちなみに下水管を移設しようとすると支障する箇所付近の付け替えでは済まずに、下水の流れを考えて周辺の遠大な距離の管を動かす必要があるので、コストや工期面から非現実的だったと推察されます。
通路の途中にある止水扉の様子です。稼働部の「ヒンジ」がメチャクチャごっついですね。
連絡通路最深部を見通した様子です。
うめきた地下口側のエスカレーターの様子です。天井の上にある下水管の下をくぐり抜け、改札階に向かって「上がり」ます。
うめきた地下口との高低差はご覧の通り、かなり少ないです。
『うめきた地下口』は近未来ステーションだった!
そして!ここがッ!!
うめきた地下口の改札内コンコースです!!!
LCD(液晶モニタ)を多用したコンコース内部は近未来な雰囲気が漂っています!!
先ほど通ってきた連絡通路側を見た様子です。
「西口」と同じく「うめきた地下口」の改札内コンコースも想像以上に広くて驚きました。
ホーム階に繋がるエレベーターの様子です。
改札内コンコースの中央部には、シンボリックな照明が設置されていました!!
発車票の様子です。LCD(液晶モニタ)方式で表示出来る情報量が三色LEDとは段違いです。
そして、関空特急「はるか」特急「くろしお」の表示を見て感動しました。
プロジェクションマッピングで環境映像を投写!
うめきた地下口の中央奥の壁面では、大規模なプロジェクションマッピングが行われていました!!
鶴橋駅での実証実験がこの空間に結実しています。
メインスクリーンとして、横幅14m、高さ3.3mのプロジェクションスクリーンを設置。プロジェクタ4台分の大きさで、複数の投写映像をつなぎ合わせるブレンディングによって超横長の巨大映像を実現します。液晶ディスプレイは、5連×2組の10面天吊ディスプレイを設置。スクリーンと連動した空間演出が可能です。さらに大型のタッチパネルディスプレイを6箇所設置。時間帯応じて映像を変化させ、センサーやタッチパネルと連動し、利用者とのインタラクションを実現する計画です。
映し出される映像は、水の都・大阪をイメージした「光の水景」を表現したもので、悠久な「自然」から、未来の「都市」に進化していくストーリー。未来駅に相応しい、リアル(実写)とデジタル(CG)とを融合した演出が行われています。
『大地』ありのままの自然の力強さ、たくましさ
『無垢』現代の自然と都市の構造物とが織りなす明るさ
『草原』自然が創り出す優しさ、穏やかさ
『都市』進化した未来の都市が放つきらめき
また、JR WEST LABO のシンボルとして、共創パートナーとのコラボレーションを実施 タイル状に分割した枠に、同時に複数のコンテンツを表現することも可能となっています。
プロジェクションスクリーン真横から見た様子です。スクリーン周辺うを黒塗りにした上で照度を下げるとこで、LEDビジョンと見間違うほどの見やすい映像を実現しています。
映像を映し出すスクリーンは写真左上の様な場所に設置されており、VNS社の4K入力対応のエッジブレンディングプロセッサー等を使用する事で、複数のプロジェクターでのシームレンスなマルチプロジェクションを実現しています。
使用状況を可視化するIoTトイレ
うめきた地下口のトイレを見て行きます。
トイレの入口付近にサイネージモニタが設置されています。これはグランドリニューアルが実施されたJR京橋駅に採用された物と同等の機能ですね。
トイレ内個室の使用状が表示されていました!!これは便利ですね。
LCD(液晶モニタ)を活用した可変サイネージ
以前、鶴橋駅で実証実験が行われていたLCDを活用した可変サイネージが、うめきた地下口で実用化されました!
表示内容は短いサイクルで変化して行きます。矢印などが細かくアニメーションしており非常に目を引きます。
改札内コンコースには、AI駅案内ロボット「あゆみ君」が設置されていました!
パリティミラーを装備しており、空中に文字が浮かび上がった非接触タッチディスプレイを実現しています。
ウォークスルー対応「顔認証自動改札機」
うめきた地下口の改札を出て、自動改札機を見て行きます。
改札外から自動改札機を見た様子です。設置台数はミニマムな感じですが、右側の巨大なマシンに目が行きます・・。
こちらはJR西日本が実証実験を行っている、ウォークスルー対応の『顔認証自動改札機』です!
この改札機は『近未来を感じさせる革新的なデザイン』で、足下のプロジェクションマッピングやサイドディスプレイなどの映像演出によりワクワク感を体験できるほか、ゲートを設けず、同時に入出場が可能な、これまでに無いウォークスルー型改札機となっています。
JR西日本の顔認証自動改札機は、広い通路に入出場を同時に処理でるもので、ICカードの入場と遜色がない非常に高速な処理を実現しているハイスペックなマシンです。鉄道技術展で実際に自分の顔を登録し、実際に改札機を通過してみましたが、メチャクチャ処理が早くて驚いた記憶があります。
ただ、このマシンは筐体がメチャクチャ大きい、インパクト重視の製品でサイドモニタや床面のプロジェクション案内を装備するなど、うめきた地下口の近未来感を盛り上げる為のデモンストレーションの色が強い物となっています。
うめきた地下口・改札外コンコース
改札口を離れて、コンコースの様子を見て行きます。うめきた地下口は、その周辺で建設工事が進む新街区『グラングリーン大阪(うめきた2期)』の玄関口としての機能を果たす事になります。
グラングリーン大阪の南街区・賃借棟方面に繋がる地下通路の様子です。グラングリーン大阪(うめきた2期)が開業すると、シャッターが開けられ、多くの人が行き交う事になります。
券売機付近の様子です。設置台数はミニマムですが、AIを導入したみどりの窓口Plus、AI駅案内ロボット「あゆみ君」が設置されていました。
改札機の近くには、BOX型のワークブースと、コストコの人気の食料品が当日受け取れる次世代スマートロッカー『pikuraku(ピクラク)」』が設置されていました。
グランフロント大阪と地下通路で直結!
うめきた地下口の改札を出て右に進むと、奥に「グランフロント大阪」に繋がる連絡通路があります。
連絡通路が見えてきました!!
この連絡通路、SF映画のワンシーンの様な雰囲気があってとても気に入りました。距離があるので「動く歩道」があれば最高です。
通路を通過して振り返って見た様子です。ここ、メチャクチャ映えますよね・・・?
さらにグランフロント側に移動して見た様子です。先日まで仮設の壁があった所らへんです。
大阪駅西口広場ビルに繋がる地上出口
グランフロント大阪との連絡通路を早足で戻って、今度はうめきた地下口に繋がる地上出口の様子を見てみます。写真の案内サインの「出口1」に向かいます。
先ずは階段の様子です。天然の石材風の素材は、公園の中の駅、といった文脈を考えているのでしょうか・・。
こちらはエスカレーター付近の様子です。一転して亜鉛メッキを施したゴツい鉄骨をむき出しにした、サイバーパンクなデザインとなっています。
うめきた地下口の地上出口の様子です。今は陸の孤島の様な雰囲気ですが、数年後には、新たな駅ビル『西口広場ビル』と駅前広場が完成します。
駅前広場は大阪駅周辺のターミナル機能を向上させ、西口広場ビルはうめきた2期のまちづくり方針として掲げる『「みどり」と「イノベーション」の融合拠点』と一体となった、みどり豊な駅ビルになります。
最後は少し離れてみた、地上出口の様子です。
この記事の写真の枚数が莫大になったので、次回Part3「地下ホーム編」に続きます!!
今は用意されたホームが
21m9両編成分しか開けてないのが
残念ですね。
サンダーバードは2本/hで12両必須なので
はるかには過剰なのが難しくしています。
前後が非貫通になると入れないという
地味な問題もあるし、
そもそも天王寺~関空が
全て9両しかホームありません。
ということは、関空紀州路快速みたく
連結分割必須ですね。
正直、ややこしいだけかな、が本音かと。
でも来年からはるか9両の敦賀延長には
期待したい!
これだけの設備があるホームが和歌山と関空行きだけというのが勿体ないです。
「サンダーバード」と「はるか」を一つにした特急を走らせたらどうでしょう。金沢から乗り換えなしで関空へ行けます。海外旅行者は大きな荷物をかかえて乗り換えるのが大変なので喜ばれます。
同様に新大阪駅手前から回送線を使えば、神戸方面へ迎えるので、関空ー大阪駅―三宮ー姫路を結ぶ特急も走らせます。
このままだと、東海道線や環状線のある従来のホームから新ホームへ行くのに時間がかかり、乗り換え客には関空までの時間短縮効果はあまりありません。
グランフロントとの長い通路に動く歩道があればより良いでしょうね。まだ駅は完全体ではないと思いますのでこれから変わっていくかもしれませんね。
未来に向けた色んな仕組みがあるようで、今後が楽しみですね。中には、続くんだろうか?、と思うものもありますが、願わくば、アーバンネットワーク圏全体に広がることを期待したいものもたくさんあります。大阪駅にとどまらない拡がりを見たいです。