南海電気鉄道は、2025年10月21日付けのニュースリリースで、2025年度末に運行開始を予定している新観光列車の名称を「GRAN 天空(グラン テンクウ)」に決定したと発表ました!現在運行中の観光列車「天空」(橋本駅〜極楽橋駅間)の後継列車として、難波駅〜極楽橋駅間を直通運行します。
名称は、2025年6月に実施された社内公募(応募857件)と、8月に行われた一般投票(投票総数5,498件)によって決まりました。「落ち着いた空間と心を込めたおもてなしで、誰もが心穏やかな時間を過ごすことができる旅を届けたい」という思いが込められています。
デザインの特徴
「GRAN 天空」のロゴは、控えめで落ち着いた豪華さと、時代を超えて共感される美しさを意識して制作されました。地域の文化に触れながら、知る楽しさや新しい発見を味わえる列車旅の魅力を表現しています。
外観デザインは、深紅をベースカラー、金を基調とした装飾を採用。各車両の側面には、南海電鉄の社章「羽車マーク」から着想を得た羽を広げるデザインをあしらい、旅の広がりを表現しています。
また、高野山に咲くシャクナゲなど、沿線にゆかりのある植物をモチーフとした装飾を随所に施しており、地域とのつながりを意識した構成になっています。
4両編成のうち、3号車のみが山側デザインを持ち、他の車両は両側とも同一デザインです。
車両と運行の概要
新列車は、従来の「天空」とは異なり、南海本線の始発駅である難波駅から高野山の玄関口・極楽橋駅までを直通運行します。4両編成で、車内は快適な座席配置やパノラマビューを備えた設計となる予定です。アテンダントによるきめ細やかなサービスのほか、地元食材を使った軽食やドリンクの提供など、列車の旅そのものを楽しめる設計を目指しています。南海電鉄では、「移動手段としての鉄道」ではなく、「旅を目的とする列車」としての価値を高める方針を掲げています。
現行「天空」は2026年3月に運行終了
2009年7月にデビューした現行の観光列車「天空」は、2026年3月20日をもって定期運行を終了する予定です。「天空」は、紀の川や不動谷川の風景を望む「ワンビュー座席」、4人掛けの「コンパートメント座席」、森林の外気を取り入れる「展望デッキスペース」などを備えた2200系2両編成で、全76席の指定座席を持つ列車です。
これまでの累計乗車人数は約43万人(2025年8月末時点)にのぼり、2024年度の利用者は約22,000人でした。定期運行終了後は、ツアー貸切などの団体専用列車として不定期運行が予定されています。
難波駅に新ホーム「0番のりば(仮称)」を整備
「GRAN 天空」の運行開始にあわせ、南海電鉄は難波駅に新観光列車専用ホーム「0番のりば(仮称)」を整備します。設計は竹中工務店が担当し、高野山への“旅の始まり”をテーマにデザインされています。先日、供用を開始した、難波駅2階中央改札口のリニューアル工事とあわせて、ターミナル全体の利便性とデザイン性を高める計画です。
今後のスケジュール
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運行開始予定:2025年度末(2026年3月頃)
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運行区間:難波駅〜極楽橋駅
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編成:4両編成
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特設サイト公開:2025年11月6日(木)10:00
運行情報や車両・サービスに関する詳細を順次発信予定
まとめ
「GRAN 天空」は、これまで親しまれてきた「天空」のコンセプトを継承しながら、デザイン・ルート・サービスを全面的に刷新します。難波から極楽橋までを結ぶ直通ルート、深紅と金の上質な外観、そして専用ホームの整備によって、南海電鉄は高野山観光の新しい玄関口を整えつつあります。
【出典元】
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2025年5月15日報道発表 『新たな観光列車を2025年度末に運行開始予定』
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2025年7月1日報道発表 『難波駅新観光列車専用「0番のりば(仮称)」から始まる、神聖な旅路!』
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2025年8月8日報道発表 『新観光列車名称のお客さま投票を開始します!外装デザイン公開!』
すみません、失礼ですが…タイトルが“ 南 ” 海で、南が抜けてますよ。