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リニア新幹線奈良駅の候補地は大和郡山のJR・近鉄橿原線の交点付近、奈良市八条・大安寺地区、JR平城山駅周辺の3箇所が有力に!


出展:JR東海

奈良県が誘致しているリニア中央新幹線・奈良駅について、荒井知事は202297日の記者会見で有力な候補地として3か所を挙げ、駅やルートの決定にみずからのリーダーシップを発揮したいと改めて意欲を示しJR東海に候補地を打診しました。

リニア中央新幹線の奈良駅につては、奈良市JR平城山駅周辺、JR奈良駅・近鉄奈良駅周辺、八条・大安寺地区)、生駒市(学研都市の高山第2工区)、大和郡山市JR大和路線と近鉄橿原線の交差点付近)に新駅設置を要望していまいたが、荒井知事は「生駒市が要望している学研都市の高山地区第2工区とJR奈良駅・近鉄奈良駅周辺を除く3箇所が有力だ」という認識を示しました。

【出展元】
→JR東海>リニア中央新幹線
→奈良県>リニア中央新幹線
→奈良市>リニア中央新幹線概要と誘致の現状
→大和郡山市>「リニア新駅は、ど真ん中駅、大和郡山へ。」

 

 

リニア中央新幹線とは?


出展:https://linear-chuo-shinkansen.jr-central.co.jp/plan/ 


リニア中央新幹線は、全国新幹線鉄道整備法に基づいて計画された、東京都を起点、大阪市を終点とする延長約438kmを結ぶ新幹線鉄道です。20115月に決定された整備計画において、走行方式は超電導磁気浮上方式(超電導リニア)とし、最高速度は505km/hとすることが定められました。

当初の計画では、品川・名古屋間の開業を2027年、名古屋・大阪間の開業を2045年とし、JR東海は、2027年の品川・名古屋間開業後、経営体力を回復させるため、工事を行わない8年間の期間を経た上で、名古屋・大阪間の工事に着手することとされていましたが、財政投融資の手法を積極的に活用することにより、品川・名古屋間開業後、連続して、名古屋・大阪間の工事に速やかに着手することで、全線開業の最大8年間の前倒しを図り、2037年の開業を目指すことになりました。

 

 

ダブルネットワークを形成しリスク分散を図る


出展:奈良市

リニア中央新幹線は、新しい国土軸を形成する高速輸送鉄道として、全国新幹線鉄道整備法に基づいて整備されています。その中で、「奈良市附近」を主要な経過地として、1973年に基本計画が決定されました。

リニア中央新幹線のルートは、東海道新幹線から離れたルートとなっており、万が一、東海道新幹線にトラブルがあった場合にリスクを分散する「リダンダンシー(二重系化)」を重視しています。その為、できるだけ東海道新幹線から距離を取り、かつ建設費用を最小限に抑え、高速走行ができる直線ルートが望ましく、奈良県においては2011年5月の整備計画により、「奈良市附近」に新駅が設ける事が決定しています。

 

リニア奈良駅の候補地


※出展:奈良市 筆者加筆。生駒市案は遠すぎる為、上記mapには未掲載

 

1:JR平城山駅周辺
かなり前からリニア奈良駅の候補地として上がっている場所です。駅周辺はニュータウンとして開発されていますが、それほど高密度な市街地では無く、新駅の設置は比較的容易と思われます。ただ、京都府との県境に近い立地の為、県内各所からのアクセスに時間がかかり、近鉄と接続しない為、県内各所からの交通利便性は低くなります。

 

2:JR奈良駅・近鉄奈良駅周辺(候補外)
続いてJR奈良駅・近鉄奈良駅周辺ですが、候補地は県庁・市役所、奈良公園が集中する都心部で立地的に申し分ないのですが、既存市街地の為、用地買収が困難である事や、世界遺産の大深度地下の利用について住民理解が得られない可能性があり、難易度が高すぎる立地の為、候補地から外されました。


3:JR
大和路線新駅(八条・大安寺地区)付近
JR
奈良駅~大和郡山駅の中間付近に計画されている新駅付近です。駅周辺では新しい街づくりが行われる予定で、近接する京奈和自動車道との連携も可能です。候補地周辺は田んぼが広がっている状況で新駅設置は現実的です。
ただし、奈良県民の大動脈である近鉄と接続出来ません。

4:大和郡山市のJR大和路線と近鉄橿原線の交点付近
大和郡山市JR大和路線と近鉄橿原線が交差する場所に両線の新駅を設置、その地下にリニア奈良駅を設ける案です。JR・近鉄の両方に接続できる為、奈良、法隆寺、大阪方面に加え、京都、橿原神宮、吉野方面へのアクセスが可能になり、奈良県全域にリニアの恩恵をもたらす事が出来ます。

5:学研都市の高山第2工区(候補外)
生駒市が要望する学研都市の高山第2工区は奈良県の最北部に位置しており、県内各所からのアクセスが最も遠くなる立地です。交通利便性が最も低い為、候補地から外されました。

 

本命「大和郡山」、対抗「八条・大安寺地区」?


八条・大安寺地区の現状

リニア奈良駅の3箇所ですが、奈良県全体への波及効果を考えると、JR・近鉄の両線と接続できる「大和郡山」案が本命だと思います。JR奈良、法隆寺、西大寺(平城京)、京都、橿原神宮方面、いずれにもアクセス可能となります。対抗の「八条・大安寺地区」は、奈良県が新駅を中心に新たな街づくりを推進しており、リニア駅を起爆剤に新拠点の整備を進めたい思惑があるのかもしれません。

また、JR東海の『東名阪を最短で結ぶ』視点で見ると、大和郡山案は最も遠回りのルートで、JR平城山駅案が最短ルートとなります。さに京都目線で見ると、JR平城山駅案は最も京都市に近く、大和郡山案は遠い案となります。

さらに、近鉄は新幹線と共存する『新幹線連絡輸送』を行っており、京都で東海道新幹線に接続し、奈良・橿原神宮方面に送客しています。大和郡山案であれば、今度はリニア新幹線の利用者を京都方面に送客する事が可能になります。近鉄にとってもリニアとの接続は死活問題となる為、大和郡山案が最良と思われます。

 

 



奈良県、JR東海、京都府、近鉄、それぞれの目線で3案を考えると、各候補地は、一長一短である事が解ります。リニア奈良駅について、今後、候補地が決まると思いますが、僕は奈良県民なので、県全体の波及効果を考えて、大和郡山案が最良であると考えています。さて、リニア駅は一体どこに決まるのでしょうか・・・!

6 COMMENTS

久保 進

JR東海にすればなるべく北が良いので平城山かなと思いますが近鉄大和西大寺駅の地下に新駅の構想はないのでしょうか?

八条・大安寺を支持します。
理由は二つあります。
ひとつは、近鉄よりも高速道路との接続のほうが優先順位が高いと考えているため。関空や伊丹と高速バスで直結できるし、なんだかんだ近鉄がカバーしてないエリアも結構あるので。県内から駅に来るのも、県内の観光地に行くのも、実は車のほうが便利というケースは多いと思います。
ふたつめは、やはり新駅の設置が決まっており、街づくり計画が進んでいるため効率もよく相乗効果が見込めるため。郡山にせよ平城山にせよ、リニア中間駅だけが孤立する形では効果が薄いし、連絡道路を作ることすらなかなか進捗しないかもしれません。
JR東海的にも、駅がないにも関わらず奈良への旅行キャンペーンやってるくらいなんで、できれば奈良公園に近いほうがいいでしょうし。

まあ、先日の近鉄の公聴会以来、近鉄も軟化しているようなので、駅がどこになるにせよ、連絡線は作ると思いますが。

ガンマ

4:大和郡山市のJR大和路線と近鉄橿原線の交点付近 に一票!!
 近鉄線で京都、大阪、神戸につながります。(あくまで利便性無視の図面上ですが)

 それにしても東京の品川、名古屋の名古屋駅に比べ近畿エリアは新大阪ですが
 リニア下りたら大阪駅へ乗り換えを強いられる所に駅が造られますね。
 奈良の活性化は間違えないですが、その街の玄関口に駅があるのが理想です。
 奈良駅は景観的や埋設物の事もあり難しいでしょうね。
 

Y

リニア新幹線がほんとうに実現するかいまだに懐疑的です。赤石山脈の地下、糸魚川静岡構造線を時速500キロで通過させることにほんとうに危険はないのか。同僚の地球物理学者や地震学者は口をそろえて、いまからでもやめた方がいいと言います。
路線の安全性が充分に確保されればそれにこしたことはありません。反対というより、どうしても不安になってしまうのです。

ネガティヴな感想ですみません。お許しください。

むー

JR東海が本当に奈良をバリューのある観光地として見出せるかどうかにかかってるとは思います。

もし、見出せないのなら平城山駅が現実的なのでは?とは思ってしまいます。
JR東海の事業であるリニア新幹線は、そもそもは国や県の事業ではなく(国に借金してる訳ですから、国の言う事は聞くかもしれませんが…)、よもやJR東・西とすら連携が薄いのに、近鉄の意向なんて聞く理由か、無視する理由すらある関係の点で、駅の設置はJR東海のかなりの自己判断で決められるんじゃないかなと思います。
(山梨の新駅は乗り換えすら考慮されてない…)
奈良のバリューを見込めないとするならば、(いらん事ばっかり言ってるが)バリューのある京都に奈良線を通して行きやすく、周りに、大きく反対材料になる遺産もなく、近隣状況的に大規模開発がしやすい、この立地は重要だとは思います。
けいはんな開発の点からもけいはんな線の高の原延伸のその延長線上に平城山駅がある事は無視出来ないのではないとも思います。
色々とゴタクを並べてしまい、申し訳ありません。

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