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USJが『アプローズ・アワード2025』を受賞!世界が認めたエンタメ体験と、万博後の大阪を担う25周年の起点

出典:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

2025年4月30日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が、世界の遊園地・テーマパーク業界で最も権威ある賞のひとつ「アプローズ・アワード2025」を受賞しました。主催はIAAPA(国際遊園地・アトラクション協会)で、この賞は年間で1施設のみ、「業界に刺激を与えるテーマパーク」に贈られます。

この賞は1980年の創設以来、世界中でわずか21施設しか受賞しておらず、USJの選出は極めて名誉ある出来事です。日本国内では、2022年に東京ディズニーシーが初めて受賞しており、USJはこれに続く日本で2例目の受賞施設となりました。国内外からの来場者を魅了し続けるエンターテインメント施設が、世界的にも評価された格好です。

受賞理由:国際的評価を得た体験設計力



評価の鍵は、USJが創り出してきた「来場者体験の革新性」にあります。特に近年は、日本ならではのIPやコンテンツを用いた体験型アトラクションが高く評価されました。

2024年12月にオープンした「スーパー・ニンテンドー・ワールド:ドンキーコング・カントリー」では、ゲームさながらのアクションをリアルに体感できるローラーコースターを導入。2025年には「名探偵コナン:ザ・ワールド」や「ドラえもん 4-Dアートアドベンチャー」が開催され、脱出ゲームや4D映像を活用した新しい没入体験を展開しました。

これらの取り組みは、物語世界への没入感を高めると同時に、エンターテインメントとテクノロジーを融合させた体験価値を提供しており、今回の受賞理由とされています。

来場者数データにみるUSJの国際的ポジション



アプローズ・アワードの価値を理解するには、USJの来場者数データからその国際的地位を把握することが重要です。2023年の来場者数は1,600万人を記録し、世界第3位・アジア第1位にランクされました(出典:TEA/AECOM 2023年版)。これはテーマパーク世界ランキングにおいても注目すべき位置づけです。

2023年 世界テーマパーク来場者数ランキング(上位)

順位 パーク名 所在地 来場者数(万人)
1 マジック・キングダム(フロリダ) アメリカ 1,772
2 ディズニーランド(カリフォルニア) アメリカ 1,725
3 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 日本・大阪 1,600
4 東京ディズニーランド 日本・千葉 1,510
5 上海ディズニーランド 中国・上海 1,400
USJは東京ディズニーランドや上海ディズニーランドを上回り、ディズニー勢に割って入る形で世界第3位にランクインしました。アジア圏においても、東京ディズニーシー、チメロング、ユニバーサル北京などを抑え、名実ともにアジア最大級のテーマパークとしての存在感を確立しています。

コンテンツ発信拠点としての進化



USJは、ハリウッド由来のIPを単に受け入れるのではなく、自ら世界へ発信する“アジアの中核施設”へと変貌を遂げています。

スーパー・ニンテンドー・ワールドの世界初導入を皮切りに、同エリアはその後フロリダやハリウッド、シンガポールなどへと逆輸出されました。また、日本独自のアニメIPとの連携も進み、「名探偵コナン」「ドラえもん」などを題材にしたアトラクションが国内外の注目を集めています。

このような展開は、単なる輸入型施設ではなく、「世界のエンターテインメント革新を牽引するプラットフォーム」としての位置づけを強めています。

万博との連携と2026年の展望



2025年は大阪・関西万博の開催年でもあり、USJと万博は相互送客を視野に入れたセットチケットの販売などを展開しています。両者は地理的にも近接し、大阪湾岸部における観光回廊の形成に貢献しています。

特に注目されるのが翌年──2026年にUSJが迎える開業25周年です。万博によって一時的に高まった観光熱を継続させる施策として、周年イベントは極めて重要な意味を持ちます。これまでも節目の年には大型アトラクションを導入してきた実績があり、25周年もまた新たな集客の起点となることが期待されます。

インバウンド観光の需要回復を背景に、大阪市は「万博後」の観光戦略としてUSJを中心とした湾岸エリア活性化に注力しており、USJはその主要な“観光エンジン”となることが見込まれます。

結論:国際競争力の象徴としてのUSJ



アプローズ・アワード2025の受賞は、USJが世界的評価に耐えうる体験設計・運営力を備えていることを証明しました。日本発のテーマパークが、単なる模倣や移植を超え、革新的な空間体験の創造を通じてグローバルスタンダードの一角に食い込んでいます。

大阪が掲げる「副首都」「創造都市」としてのビジョンにおいても、USJは都市戦略の中核に位置づけられています。その存在は、今後も都市・観光・文化の交差点として、国内外の注目を集め続けるでしょう。

※出典:
アジア最大の来場者数を誇る*ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが業界最高の栄誉である「2025年 アプローズ・アワード」を受賞
・TEA/AECOM 2023 Global Attractions Attendance Report(https://aecom.com/wp-content/uploads/documents/reports/AECOM-Theme-Index-2023.pdf)
・IAAPA Applause Award公式サイト(https://iaapa.org/about/awards/applause-award)
・Blooloop「Tokyo
DisneySea wins 2022 Applause Award」(https://blooloop.com/theme-park/news/iaapa-applause-award/)など。

1 COMMENT

よっさんdsnmb

勇躍躍進、世界に冠たる我らがUSJ。
入場者数を見ると1位、2位とは僅差で世界一も夢ではない位置まで来ました。
質、量共に世界一が見えてきました。

大阪IR、万博跡地再開発、そしてUSJ。
『大阪湾岸3本柱』が大阪を、日本を、亜細亜をリードする日はそうは遠くはないようです。

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