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『(仮称)京都ブライトンホテル キュリオ・コレクションbyヒルトン』京都ブライトンホテルがヒルトンと提携しリブランド、2028年冬に再出発!


出典:ヒルトン

ブライトンコーポレーションは2025年10月6日、京都市上京区の「京都ブライトンホテル」を米ヒルトンのライフスタイルブランド「キュリオ・コレクションbyヒルトン」に加盟させ、2028年冬に『(仮称)京都ブライトンホテル キュリオ・コレクションbyヒルトン』にリブランド開業すると発表しました。現ホテルは2026年11月末で営業を終了し、改装工事を経て新しいスタートを切ります。

「キュリオ・コレクション」は、ヒルトンが展開するブランドの一つで、地域の独立系ホテルが独自のアイデンティティを保ちながら、ヒルトンの運営ノウハウや会員ネットワークと接続できる「ホテルコレクションブランド」です。2025年6月末時点で全世界に184店を展開しており、国内では2018年4月に「旧軽井沢ホテル」(長野県)が初進出、京都は国内で2店目となります。

 改装後ホテルの姿

新しい京都ブライトンホテルは、約160室の客室を備え、京懐石を含む4つの料飲施設、最大240名を収容する宴会場、フィットネスセンターを併設する予定です。建物は地上6階・地下1階、延床面積は約24,000㎡に及びます。

「食のブライトン」として知られてきた同ホテルは、レストランの刷新を通じて地元客・観光客双方を惹きつける計画で、婚礼やビジネス需要にも対応できる多用途型ホテルとして進化を図ります。ヒルトンの会員プログラム「Hilton Honors」(会員数2億人超)の送客力も活用し、平日や肩シーズンの稼働率向上を狙います。

歴史とブランド価値

出典:京都ブライトンホテル

京都ブライトンホテルは1988年に開業しました。京都御所にほど近い閑静な住宅地に立地し、「観光地の喧騒を離れた落ち着いた滞在」が評価されてきました。開業当初から料理へのこだわりが強く、京料理を中心としたレストランは地元でも高い支持を得てきました。

今回のリブランドは、地域に根付いた伝統と信頼を維持しながら、ヒルトンの国際的な流通網やオペレーションノウハウを取り入れることで、「国内外のゲスト双方に選ばれるホテル」を目指す戦略的転換となります。

京都ホテル市場の環境

リッツカールトン京都

京都は近年、外資系ホテルブランドの進出が相次ぎ、ラグジュアリー市場が急速に拡大しています。


  • 既存高級ブランド:リッツ・カールトン京都、フォーシーズンズ京都、HOTEL THE MITSUI KYOTO(ラグジュアリーコレクション)など

  • 新規開業:デュシタニ京都、Six Senses 京都、バンヤンツリー東山 京都など

  • 計画段階:カペラ、シャングリラ、リージェントなど

京都ブライトンホテルの戦略的位置づけ

出典:京都ブライトンホテル

京都ブライトンホテルが目指すのは、先に開業した、旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン と同様に、中価格帯ラグジュアリー(1泊5〜7万円程度)という空白ゾーンだと予想されます。


  • 強み:御所西という静かな立地と「食のブライトン」のブランド力

  • 補完:Hilton Honorsを活用した国際的な顧客基盤

  • ターゲット層:国内の富裕層インバウンド観光客、加えて婚礼・宴会などのローカル需要

  • 差別化要素:老舗の歴史を活かしつつ、国際ブランドの知名度と販売力を組み合わせる「ローカル×グローバル」のハイブリッド戦略

これにより、観光地中心部に立地する超高級ホテル群との差別化を図り、「わざわざ御所西に泊まる理由」を提供していく方針です。

 今後の見通し

出典:京都ブライトンホテル

京都ブライトンホテルのリブランドは、単なるブランド刷新にとどまらず、国内老舗ホテルと外資系大手ブランドの連携モデルとして注目されます。京都のラグジュアリー市場は今後さらに過密化する見通しですが、その中でブライトンは「独自性」と「国際的販売網」の双方を兼ね備え、国内外の多様な需要をバランスよく取り込むことが期待されています。

さらに、Hilton Honors会員にとっても大きなメリットがあります。これまで京都市内のヒルトン系は、ROKU KYOTOの超高価格帯(11万円程度)と、ダブルツリーバイヒルトン(2.5万円程度)などの中価格帯に集中していましたが、昨年オープンした「ヒルトン京都(4−5万円程度)」よりも少い上のライン、「5〜7万円レンジ」で静謐な京都滞在を体験できる新たな選択肢」が加わります。

これにより、会員はポイント宿泊やアップグレードを通じて、観光地中心部の混雑を避けつつ京都らしい文化体験を享受できるようになります。結果として、「京都に泊まるならHiltonで」という選択肢が一層強固になると期待されます。






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