南海8300系電車(車内編)

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南海8300系電車は、南海電気鉄道の一般車両で、201510月に登場た同社の最新型の通勤電車です。2017年12月現在、4両編成7本、2両編成8本の計44両が投入されており、今後も老朽化が進んでいる南海線用の70007100を置き換える目的で増備が予定されています

レポート2回目の今回は車内編。鉄道趣味は色々なジャンルに細分化されますが、僕はアコモデーションが大好きな「アコモ鉄」なので、内装をウォッチするのは本当に楽しいです!












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<南海8300系の内装デザイン・機能> 
・座席シートは従来よりハッキリとした大きなドット柄を採用し、車内の雰囲気を明るく。 
・袖仕切りの色調をシートと揃えることで、まるで個室にいるようなくつろげる空間を演出。
・液晶ディスプレイ式の車内案内表示器を採用し、4カ国語による表記や画像を用いた多彩な情報案内実施。 
・客室内および出入口ドア窓に複層ガラスを採用し、保温・遮熱性を高めている。 
・車内照明・前照灯を含め、すべての灯具に LED を採用。 
・日本で初めて「狭軌用全閉内扇型主電動機」を本格採用し、車内外への騒音低減を図る。










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南海8300系のアコモデーションは、1次車と2次車で大きく異なっています。まずは1次車からご紹介して行きます。シートはドア間7人掛けのロングシートで、途中1箇所にスタンションポールが設置され3+4の配置となっています。










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袖仕切りの色調がシートと揃えられ、ダークブラウンになりました。また、手触りが良いマット調の仕上げになっています。











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座席シートのモケットは従来よりハッキリとした大きなドット柄が採用されました。また、以前のセミバケットシートは廃止され、比較的柔らかなシートになりました。











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袖仕切りの金属部分が梨地になっているのもいい感じです。









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乗降ドアーの様子です。南海8000系のステンレス無塗装仕上げから、化粧板付きになりました。













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LCD(液晶)ディスプレイ式の車内案内表示器は、17インチワイド型。乗降ドアーの鴨居部分に千鳥配置で設置されています。












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関西空港の好調に伴い激増する外国人利用者に対応する為、4カ国語による表記や画像を用いた多彩な情報案内実施しています。













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車内照明は直管型タイプのLED照明が採用されました。照明器具の数を8000系電車より増加させて(1両あたり16本⇒24本)照度アップがはかられています。













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優先座席のモケットはブルー、吊革はオレンジとなっています。




















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妻面の様子です。



















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【2次車】





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南海8300系ですが、2次車から内装が大きく変更になりました。最大の変更点はシート。定員座席数を減らして、ドア横の荷物スペースが拡大されました。


















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2次車のシートの様子です。定員は1名減の6人に、スタンションポールが中央に配置され、3+3のレイアウトになりました。





















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減った座席のスペースを使ってドア横に荷物スペースが設置されました。















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荷物スペースの様子です。4ヶ国語で表記されています。インバウンド需要は鉄道車両の車内レイアウトにも影響を及ぼしています。

















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また、大型の袖仕切りが廃止!され、大阪市交通局の30000系1次車の様な金属製のバーになりました。見通しは良くなりましたが、デザイン的には1次車の方が好みです。











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2次車の優先座席付近の様子です。荷物スペースは乗降ドアーの左右どちらかに寄せた、千鳥配置になっています。




















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今後も増備が続く南海8300系。関西大手私鉄でありながら、関東の鉄道各社のテイストを色濃く感じる車両です。ただ外観デザインや内装の細部からは「南海テイスト」を感じる事が出来る、中々快適な車両だと思います。特に外観はカッコイイです。大型キャリーバッグを持った関空利用者の増加により、2次車の車内レイアウトが変更された点も興味深いですね。

8000・8300系のは、1963年~1968年に製造された古豪の車両、南海線用の7100系を置き換える目的で投入が続いていますが、7100系まだ90両ほどが残っています。これらの車両を置き換える為に8300系の増備は粛々と続く事になります。