日本電産は、京都府相楽郡精華町の関西文化学術研究都市に「生産技術研究所」一期新棟を竣工し、2018年2月20日より業務を開始しました。
日本電産・生産技術研究所は、同社グループの成長を加速するためのものづくり基盤の強化と、大学、研究機関、企業とのネットワークによる世界に貢献する技術の創造を目的として2015年10月に発足しました。以来、ロボット並びにロボットの要素技術(制御、センサー、情報、先端回路技術など)、新材料、新工法、新プロセスなど広い範囲の生産技術の研究開発を推進しています。
新棟は生産技術研究所に所属する研究員に加え、生産技術を主たる業務とするグループ会社及び事業本部の開発設計者をも集約し、グループの生産技術の中核拠点へと拡充していく予定で、独自技術にこだわることなく、オープンイノベーションを追求してい施設となります。
【出展元】→「生産技術研究所」新規竣工のお知らせ
→生産技術研究所 一期建設着工について
→けいはんな学研都市広報誌【けいはんなビュー】
【スペック】
名称: 日本電産 生産技術研究所
所在地:京都府相楽郡精華町光台 3丁目 9-1
階数:地上6階、地下0階
高さ:31m
構造:鉄骨造
杭・基礎 :
主用途:事務所、研究所
客室数:
敷地面積:約27,000㎡
建築面積:6,715m2
延床面積:23,642m2
建築主:日本電産
設計者:キュービック・ステーション、都市居住文化研究所、三井住友建設
施工者:三井住友建設
着工:2016年12月
竣工:2018年01月
操業開始:2018年02月
投資額:土地・建物、設備など総額約300億円(二期含む予定額)従業員:350名体制でスタートし、二期棟を竣工したのち、最終的に1,000 人規模まで拡大する計画
南東側から見た様子です。近年、けいはんな学研都市に建設された研修施設の中では最大規模の拠点ですが、さらに2020年〜2025年にかけて2期棟の建設が予定されています。
日本電産は事業部の中にも研究開発部門を置いていますが、全社横断型の研究所は2014年1月に開所した、神奈川県川崎市の中央モーター基礎技術研究所に続いて2つ目になります。生産技術研究所はグループの成長を加速するものづくりの基盤強化と、生産技術の革新や高度化の役割を担っています。
同研究所は以下の4つの研究部で開発を進めています。研究3・4部を導入した「スマートファクトリー」の開発を進めており、当研究所の3層吹き抜けの大空間で、スマートファクトリーの パイロットラインを置いて、基礎的な研究を行う検討が行われています。同社がかかげる世界一のものづくり企業を実現する為には、IoT、ビッグデータやAIを最大限に活用したものづくりが、これからの生産性 の向上や高品質の製品の製造に必須となる為です。
1:材料そのものと材料のプロセスに絡む課題、ダイキャストと呼ば れる鋳造プロセスや材料の加工、表面処理、接合などの要素技術。
2:モーターに機構部を組み合わせ たモジュール(複合部品)に関するノイズなどの解析。
3:生産技術に関わる全ての課題、加工や組み立ての工程を自動化、そのための機械を設計、製品の検査や性能の評価を自動化する仕組みなどを、コンピューターシミュレーションを活用しながら開発。
4:データ科学を中心に、センシング技術、アクチュエータ、ソフトウエアを研究。データを活用した生産の高度化や高効率化に必要な要素技術の研究開発を進め、人工知能(AI)の研究。
日本電産は330社を超すグループ企業を擁 する世界No.1の総合モーターメーカーで、 2020年度2兆円、2030年度10兆円の売上高を目標にしています。日本電産 生産技術研究所は、荒唐無稽な将来目標の実現に向け重要な役割を担う事になります。