
御堂筋線梅田駅のアーチ空間は現在リニューアル工事が行われています。今回のリニューアル工事では、公営初の地下鉄として昭和8年に開業した梅田駅の歴史あるアーチ天井のフォルムを活かしながら、斬新なデザインと照明を活用することで、より魅力的なアーチ空間に生まれ変わります。さらに、ホームやコンコース全般にLED照明を採用し、省エネルギー化が図られます。
【出典元】
→御堂筋線梅田駅のアーチ空間を刷新します ~リニューアルデザインが決まりました~
【過去記事】
→御堂筋線梅田駅のアーチ空間リニューアル工事の状況 15.09
→御堂筋線梅田駅のアーチ空間リニューアル工事の状況 15.07
→御堂筋線梅田駅のアーチ空間リニューアル工事の状況 15.06
→御堂筋線梅田駅のアーチ空間リニューアル工事の状況 15.04
1.デザイン・コンセプト 「日本の美、ほのぼの」 LIGHT&SHADOW
公営初の地下鉄の代表的な駅「梅田」、国際都市として進化し続ける大阪の玄関口「梅田」。建設当時を振り返ると、その時代の最先端の照明を多用し、脚光を浴びた斬新なモダンデザインで、大阪を代表する梅田駅でした。新しく生まれ変わる梅田駅アーチ空間は、梅田駅のランドマークとして、また大阪の玄関口として「梅田駅にふさわしい、アーチ天井を活かした空間」をテーマに、お客さまに末永く愛していただける駅空間をめざします。歴史あるアーチ天井のフォルムを活かしながら、斬新な凸凹型の肌合いを持つ逆富士型の小型アーチを連続して配置し、天井と一体になった照明から放たれる光と影のコントラストと合わせて幻想的な空間を演出します。このたびアーチ空間を刷新することにより、斬新さによって日本を代表する「美」を、光と影のコントラストによってやさしく包み込む「ほのぼの」をお客さまに提供したいと考えています。完成予定は平成27年春です(実際は遅れています)
2.リニューアルポイント
・天井と照明が一体となったデザインにより、今までにない斬新な空間を提供
・光と影のコントラストによってお客さまをやさしく包み込む空間を演出
・LED照明を採用し、省エネルギー化を図る

現地の様子です。前回の撮影が2015年9月だったので約1ヶ月振りの取材です。今回取材してみると、逆富士型のシャンデリアから天井に向けて青白い間接照明が加わり、さらに換気塔のデジタルサイネージが稼働しており、さらに様子が一変していました!

逆富士型のシンボル照明の様子です。本体の輝きに加え、天井側にも間接照明が取り付けられ、荘厳な雰囲気になりました。

真下から見上げた様子です。

さらに現場の雰囲気を変える要因となったのが、このデジタルサイネージ。既設の換気塔に設置されていますが、4k対応の高精細モニターが設置されており、映像を映し出す事で換気塔の圧迫感が幾分軽減された気がしました。それにしても、よくこの狭い設置スペースに4k映像をコントロールするPCを収納出来たなぁ・・。稼働時間も18時間位ありそうですし、熱もすごそう。1台で1面コントロールしないといけないし・・・。モニタはNEC製のようなので、サイネージ機器もFC機なのかな?それともBrightSign 4Kシリーズの様な高機能サイネージコントローラーでしょうか?

デジタルサイネージとシンボル照明を組み合わせたアングルです。サイネージは動画も表示出来るので、いろいろおもしろい仕掛けができそうですね。

さらに、今回取材して驚いたのが、この案内サイン。なんと本町駅でテスト導入されていた新サインシステムが導入されているではありませんか!やっぱり従来の案内サインにくらべ格段に解りやすく、デザイン的にも洗練されていると思います。

こちらは北側のアーチ状の器具に取り付けられた案内サインの様子です。

壁面に取り付けられたinformationボードの様子です。駅の構内図や路線図が見やすいですね。

線路側から縦アングルで見通した様子です。換気塔の線路側には案内サインが取り付けられており、デジタルサイネージは未設置となっています。

壁面の様子です。化粧壁の復旧工事はこれからですね。

もう一度アーチ天井を見渡した様子です。うーん、間接照明のお陰で逆富士型の照明器具の圧迫感が減りいい感じになりました。従来の大空間の荘厳とはアプローチは異なりますが、新生代の荘厳な空間が生まれたと思います。

間接照明とデジタルサイネージの稼働により、さらに様子が一変した御堂筋線梅田駅のアーチ空間。間接照明にはLED。が採用されているので、もしかすると調光・調色対応で多彩な色表現が出来るのかもしれません。壁面の普及工事が進めば、もう少し雰囲気が変わりそうなので、完成が楽しみです。もしかすると壁面にも何かしらの仕掛けがあるかも・・・。


