近鉄23000系電車は、近畿日本鉄道の特急形車両。志摩スペイン村への大阪・名古屋方面からのアクセス輸送用として、1994年3月に投入された観光特急です。愛称は「伊勢志摩ライナー」。1993年から1995年にかけて6両編成6本(36両)が製造されました。1994年にブルネル賞(奨励賞)を受賞。
伊勢志摩方面のイメージリーダーとして誕生した伊勢志摩ライナーは多彩な車内設備が特徴です。上の図は公式HPからお借りした伊勢志摩ライナーの車内設備の概念図です。今回は、グループ専用席の「サロンカー」に様子をご紹介して行きたいと思います。
サロンカーはグループ向けのセミコンパートメント席です。向かい合わせ式の座席とテーブルで構成されたボックス席が、通路を挟んで2人用(ツインシート)と4人用(サロンシート)、それぞれ6区画設けられています。座席が背中合わせになった部分には荷物を置くスペースがある他、窓は開放感を演出するために上下に大きく寸法を拡大、ヘッドクリアランスを高めに確保したことから、遮光設備はプリーツカーテンに替えて電動上昇下降式のロールカーテンが装備されました。当座席のシートピッチは2,250mmで、席幅はサロンシートが1,280mm、ツインシートが750mmとなっています。
リニューアル改造により、モケット柄が、ピンク系のブロックパターンのものへ取り替えられ、テーブルは天然木になりました。1ボックスに2つの電源コンセントを新設されました。この大きなテーブルならグループでツマミを広げてワイワイと食事やお酒が楽しめそうですね。
ツイン席の様子です。ここも独特の雰囲気があります。
4人用サロンシートを真横から見た様子です。想像以上に個室感があり驚きました。セミコンパートメント席と呼ぶに相応しい特別感のある空間に仕上がっており、否応なしに旅への高揚感が得られそうです。
ツイン席に座った様子です。大きなテーブルがいい感じ。
窓側に設置された電動カーテンの操作スイッチと電源コンセントの様子です。
サロンシートとツインシートの間には、こんな感じの荷物置き場があります。
車内販売スペース、シーサイドカフェの様子です。伊勢志摩ライナーの営業運転開始当初は車内販売が実施されていましたが、利用客の減少に伴い2002年3月に一旦廃止されました。またその後、車内販売は土日祝日の一部列車で再開されています。
シーサイドカフェはあくまで車内販売や持ち込んだモノを大きな窓から景色を眺めつつ、飲食するスペースという位置づけで、ここで商品を購入する事は出来ません。
グループ専用車両、サロンカー。セミコンパートメントの対面式の4人席(サロンシート)を中心とした車内空間は、予想以上に個室感があり非日常感が味わえます。グループで伊勢志摩方面に出かける時は是非とも利用してもらいたい、オススメ出来る車両でした!
なかなかカラフルなシートですね、旅が楽しくなりそう(^_^)