
読売新聞など報道各社が伝える所によると、 大阪府と大阪市、JR西日本、南海電気鉄道、阪急電鉄の5者は、大阪都心を南北に貫く鉄道新線「なにわ筋線」に阪急電車が乗り入れる新たな事業計画で大筋合意したとの事です。阪急は十三に地下新駅を建設し、うめきた新駅との間に新路線を敷いてなにわ筋線に乗り入れ計画との事。まさかの展開に驚くばかりです。
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2030年の開通を目指す。建設構想の浮上から約30年を経て、なにわ筋線計画が新たな形で決着する。関西国際空港と大阪都心の所要時間が大幅に短縮できるだけでなく、各社の乗り入れで乗客の利便性が高まると期待される。
なにわ筋線は、JR大阪駅近くの再開発地区「うめきた」でJR西が建設中の地下新駅から、難波付近までを結ぶ。その後、それぞれの路線に接続し、関空に至る計画だ。梅田―関空の所要時間は現在の約1時間から最速40分以下に短縮する。
大筋合意した新計画は、うめきた新駅までの鉄道免許を南海が取得し、JR西、南海の両社は、新大阪―関空間を共同運行する。阪急は十三に地下新駅を建設し、うめきた新駅との間に新路線を敷いてなにわ筋線に乗り入れる。
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梅北2期地区では、JRが先行して、なにわ筋線の中核駅となる「(仮称)北梅田駅」を建設中です。一方、難波側ではJR難波駅が2面4線の地下駅で整備済みで、なにわ筋線を受け入れる準備が整っています。阪急は十三駅から(仮称)北梅田駅まで新線を狭軌の新線を建設し、なにわ筋線に乗り入れる計画との事。

一方南海側は、現在の難波駅付近の地下に新駅を建設し、大深度地下を経てなにわ筋線に接続する計画となっています。この区間の工事が最大の難工事になりそうです。また、大筋合意した新計画は、うめきた新駅までの鉄道免許を南海が取得し、JR西、南海の両社は、新大阪―関空間を共同運行する、としています。南海にとっては悲願とも言える梅田乗り入れが実現する事になります。

なにわ筋線の開通後の関空方面への各社の運行形態が気になる所ですが、堺市付近まで複々線化され、連続立体交差化が進んでおり、ルート的にも最短コースとなる南海本線に、ラピート、はるか、阪急の3社の特急が乗り入れる事になりそうす。
また、JRもなにわ筋線が開通すれば、様々な方面の電車が運行され、路線容量が限界に近い、環状線西側の混雑が緩和される事効果が期待出来そうです。USJ方面に向かうJRもゆめ咲線直通電車も増発されるかもしれません。また、夢洲にIRの勧誘が実現すれば、ゆめ咲線が延伸される事になるかも。なにわ筋線を主軸に大阪都心部の鉄道ネットワークが大改変される事になりそうです。
浮かんでは消える、半ば都市伝説の様な新線計画だった「なにわ筋線」。今回、大阪府、大阪市、JR西日本、南海に加え阪急がこの計画に絡んできた事は本当に驚きです。実際の開業はまだまだ先ですが、本当になにわ筋線が実現すれば、大阪都心部の高ネットワークと、関西空港のアクセス改善に非常に大きなインパクトを与える事になります。




