長崎スタジアムシティは、通販大手のジャパネットグループがサッカースタジアムを中心にアリーナ・オフィス・商業施設・ホテルなどの周辺施設を民間主導で開発する大規模再開発プロジェクトです。
計画地は、長崎市幸町の三菱重工業長崎造船所幸町工場跡地約7haで、ジャパネットが約800億円を投じて、スタジアム、アリーナ、オフィス、ホテル、商業施設等で構成された巨大な街づくりを進めています。2022年7月に着工し、2024年9月に完成する予定です。
【出展元】→長崎スタジアムシティ公式Web サイト
→実施設計者および施工予定者における優先交渉権者選定のお知らせ~
→最高の観戦体験を提供する、日本一ピッチに近いスタジアム~
→長崎にスポーツ・音楽・エンターテイメントの感動を届けるアリーナへ~
これまでの流れ
三菱重工業が所有していた長崎造船所幸町工場跡地は、同社が事業を他工場に移転し施設を閉鎖するに当たり、『Smart & Sustainable』なまちづくりを先導する拠点をコンセプトに、2017年4月から当該土地の活用事業者ならびに事業計画の公募を実施。
2018年 4月にジャパネットホールディングスグループ(ジャパネットホールディングスJLL、竹中工務店)が三菱重工業との優先交渉権を獲得し事業が始まりました。
その後、2018年10月に工場敷地68,746.58 ㎡をジャパネットホールディングスが取得する不動産売買契約を締結。2019年6月にジャパネットが事業の企画運営を担う子会社「株式会社リージョナルクリエーション長崎」を設立。
ジャパネットホールディングスが事業主となり、リージョナルクリエーション長崎が企画運営、JLLグループがプロジェクトマネジメントを、環境デザイン研究所・安井建築設計事務所が基本設計を、三菱地所設計がコンストラクション・マネジメントをそれぞれ担当する事になりました。
2021年4月に「長崎スタジアムシティプロジェクト」の実施設計者および施工予定者を決定。スタジアム棟・ホテル棟・南商業棟は竹中工務店、アリーナ・サブアリーナ棟・エネルギーセンター棟・オフィス棟は戸田建設、駐車場棟は松尾建設が担当する事になりました。
その後、2022年 6月26日に起工式が執り行われ、7月から工事が始まりました。2024年の完成を目指しています。今後の地方創生の ロールモデル
「長崎スタジアムシティプロジェクトのコンセプトは「遊環構造都市」。スタジアムを中心とした新しいまちから、新しい長崎の風景をつくりだすことで、 生活をより豊かに長崎全体が活性化され、同社創業の地である長崎において、ワクワクできるかたちでのプロジェクト実現を目指しています。
スタジアム、アリーナを中心とした多機能複合施設として、地域に根差 した運営を行う他、民間によるスタジアム・アリーナ建設・運営により、今後の地方創生の ロールモデルを目指す狙いがあります。平和のメッセージを長崎から世界に広げる施設となります。
スタジアム・アリーナは単体での利益化は難しく、周辺設備であるホテル・商業施設・オフィス・駐車場の賃料収益を軸とし、スタジアムシティ全体の収支改善を目指します。
スタジアムの稼働率をあげるため、VIPルームは試合日以外は併設するホテルの客室として稼働させる事を検討。 アリーナは音楽コンサートとBリーグ公式戦を中心に、その他にeスポーツや自社グループによるBS放送の収録なども行い稼働率向上を狙います。 スタジアム・アリーナともに、イベントは貸館に加えて自社 運営により収益増加を目指す。その他、ホテル事業やBM事業なども自社運営を検討しています。
計画概要
名称:長崎スタジアムシティ計画名称:長崎・幸町工場跡地活用事業
所在地:長崎県長崎市茂里町8-1(地番)
最寄駅:JR長崎駅から徒歩10分/JR浦上駅 徒歩8分/長崎電気軌道 銭座町電停 徒歩2分
主用途:
・サッカースタジアム(約20,000席)
・アリーナ(約5,000席)
・ホテル(約270室)
・商業施設(貸床約20,000㎡)
・オフィス(貸床約20,000㎡)
・駐車場など
構造:S造、RC造、PCa造
階数:地上14階
高さ:約64m
敷地面積:約75,000m2
建築面積:約43,500m2
延床面積:約193,000m2
建築主:ジャパネットホールディングス
設計者:環境デザイン研究所・安井建築設計事務所JV
施工者:
・竹中工務店 スタジアム棟・ホテル棟・南商業棟(Ⅰ工区)
・戸田建設 アリーナ・サブアリーナ棟(Ⅱ工区)オフィス棟(Ⅲ工区)
・松尾建設 駐車場棟(Ⅳ工区)
企画運営:リージョナルクリエーション長崎
ICT-PM:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
CM:三菱地所設計
PRクリエイティブ監修:福山雅治氏
着工:2022年07月
竣工:2024年09月
総事業費:約800億円
1:日本一ピッチに近いスタジアム
長崎スタジアムシティの核となるスタジアムは、約20,000席の規模で、最高の観戦体験を提供する事を目指し、ピッチからスタジアムの距離を全周最短としながらもピッチ全体が見えるスタンド勾配で、圧倒的な臨場感が味わえる特別な空間を実現します。
スタジアム_TVスタジオ_外観コート側
タッチライン からの距離をJリーグ規定で定められている最短の5mとし、日本一ピッチに近い観戦環境を創出。日本のスタジアムでは珍しいチームベンチをスタンドに埋め込んだ一体型の座席で、観客は選手のすぐそばで応援することができます。
試合がない日でも座席でおしゃべり、ピッチで子どもが走り回るだれもが楽しめる『日常に開かれた空間』憩いの空間を実現します。ピッチが望める開放的なフードホールでは、試合がない日でも青々としたピッチを望みながらランチ、長崎の風を感じながら、さまざまな食事を堪能する事ができます。
2:新しい体験を提供する多機能・可変型のアリーナ
アリーナは、約6,000席の客席を完備し、2021年にB3リーグへ参入したプロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」のホームアリーナ。バスケの試合だけでなく、音楽や様々なエンターテインメントに対応できる可変型のアリーナです。
アリーナ屋上には、フットサル、サブアリーナ屋上に3×3コートなど、誰でも使えるオープンスペースを備えています。
チームの練習風景をガラス越しに見ることができるクラブハウスを併設し、選手との距離を近づける工夫が施されています。
エンターテインメント性を追求し、非日常体験ができる空間。センターハングビジョン、リボンビジョン、音響、照明で高揚感を高め、スポーツの迫力や音楽の魅力を最大化するアリーナとなります。
3:日本初のスタジアムビューホテル
ホテル客室イメージ:1
ホテルは、スタジアムに開かれた、開放的な空間が魅力の日本初のスタジアムビューホテル。ホテルサッカーを身近に感じる臨場感、「スタジアムに泊まる」特別感、長崎ならではの風景などを同時に楽しめます。ここにしかないワクワク・ドキドキを感じ、「また長崎に行きたい」と思っていただけるような新しい体験型のホテルとなります。8F-13F_客室イメージ:2
7F_ロビーラウンジ
6F_プール
スタジアムの熱を感じながら楽しめるプール&サウナ。外の光を浴びながらスタジアムビューを楽しめるプールや、新感覚の”ととのい”を体験できるサウナなど、パンチの効いた施設が設けられます。ホテル外観
4:歩き回る楽しさあふれる商業施設
南西コーナー
「開放的なスタジアム」を目指し、商業施設とスタジアムなど施設間を回遊できる構造で、365日利用でる、さまざまなショップや習い事教室、温浴施設などを完備。日本初となるスタジアム上空を通過するジップラインの設置を予定。南商業棟2階店舗周辺イメージ(長崎セレクト)
南商業棟2F食物販マルシェ
ジップライン
5:新しい働き方を提供するオフィスビル
ビル外観(東側から)
長崎県内最大級のオフィス棟で、国内外の企業の誘致を計画バルコニーを備えた区画では外気を感じながら就業可能スタジアムを一望できる最上階には、入居企業専用のラウンジを設置し企業間の交流の場を提供。ビル鳥瞰図
10Fだんだんラウンジ。スタジアムを望む応接室、VIPルームを使った商談・会食などお客様を迎える環境が充実。集中ゾーン、リラックスゾーンなど、働く人の生産性向上につながるようなワーキングスペースを準備。
オフィス専用部内イメージ。1フロア660坪超のメガフロア無柱空間で効率の良いレイアウトを実現。
2022年10月の様子
現地の様子です。2022年」7月に着工し、本格的な街づくりが始まりました!
計画地南側から見た様子です。敷地面積が7haもあるので、東西南北から撮影するだけで相当な時間がかかりました。
北西側から見た様子です。大量の重機が投入されています。
アップで見た様子です。
撮影ポイントを変えて北東側から見た様子です。
最後は引き気味で見た計画地全体の様子です。
ジャパネットがここまで長崎の為に動いてくれることに感銘を受けます。
完成が楽しみです!