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『京都市交通局20系電車』新型車両乗車レポート。未来的なエクステリアデザイン、華やかで雅なインテリアデザインを採用!



京都市交通局20系電車は、京都市交通局が烏丸線に導入している通勤形電車です。新型車両のデザインは、市民や利用者を対象とした投票も考慮され、丸みを帯びた近未来的な外観を採用。車内外の各所に京都の伝統産業素材・技法を活用したほか、両先頭車に多目的スペース「おもいやりエリア」を設置しています。

同局は、地下鉄烏丸線車両「10系電車」20編成のうち、開業以来40年間使用し老朽化した9編成を対象に、2021年~2025年にかけて新型車両(20系)に置き換えを行っており、現在、6編成が新型車両に置き換えられました。

 

未来的なエクステリアデザイン


まずは外観から見ていきましょう!

外観・内装デザインに京都の伝統産業素材・技法を活用。外観は、前面の造形に曲面を多用し、これまでの車両とは一目で違いが解る、未来的なエクステリアデザインになりました。また、乗降口ドア外側への車体と異なるカラーリングにする事でドア位置の視認性を向上させました。

 


新型20系電車(写真左)と10系電車(写真右)の並びです。1980年代にデザインされた10系と、2021年に誕生した20系。比べるとデザインの進化を感じざる得ません。

 


前面行き先表示器の様子です。フルカラーLEDですが、かなり高精細、かつグラフィカルな表現が可能となっています。


前照灯類はLEDを採用。ヘッドライトが多眼式でサイバー感があります。


側面の様子です。20系は、無塗装のアルミニウム合金製ダブルスキン構造を採用。側部構体は国内では最大級の大型型材を採用しており、めちゃくちゃフラットな形状となっています。


乗降ドアーの様子です。ドア外側全体をエメラルドグリーン色とし、無塗装の車体側面とのコントラストをつける事で、弱視の方にも乗降口が分かりやすくなるように工夫しています。

 


車番の様子です。カッコいいですね!


側面行先表示器の様子です。フルカラーLEDで駅ナンバリングに対応しています。


パンタグラフの様子です。


編成全体と尾灯の様子です。フロントのデザインは本当に良いですね!

華やかで雅なインテリアデザイン


続いてインテリアの様子を見ていきましょう!

内装は、伝統色や伝統文様、伝統産業を活用し、京都ならではの地下鉄を演出する、華やかで雅なインテリアデザインを採用。おもいやりエリアの設置、車椅子・ベビーカースペースの充実、車両床面とホームとの段差低減、縦手すり・吊手の増設、全扉への運行案内表示器設など、快適性を向上させています。

車内を見通した様子です。鮮やかなグリーン色のシートが目を引きます。床面を極端に暗くして、左右・天井を明るくする事で、車内の広がり感を視覚的に演出しています。


シートに着席して見た車内の様子です。


シートを真正面から見た様子です。車両中央の座席及び優先座席の中心付近に、立ち座りがしやすい様に、縦手すりを増設しました。

 


シートの端の様子です。立ち上がりやすい様に。シートに手すりが設けられました。


シートモケットのアップです。



袖仕切りの様子です。最近のトレンドに沿って大型化。車内の見通しを良くする為にガラス制となっています。


写真奥に見えるのが「おもいやりエリア」です。

おもいやりエリア



新型「20系」の両端車両には、車椅子やベビーカー、大型トロリーバッグを持った利用者がに安心・快適に利用できる「おもいやりエリア」が設けられました。

 


「おもいやりエリア」は左右に座席がなく、中央に立掛けシートを配したユニークなレイアウトとなっています。

 


「おもいやりエリア」は利用者が集中しがちな、両端車両に設けられており、ラッシュ時の詰め込み輸送に活躍しそうです。

 


第4編成「おもいやりエリア」の伝統産業素材の展示です。 「京鹿の子絞」(きょうかのこしぼり)。

車椅子・ベビーカースペース、優先座席エリア


車椅子・ベビーカー用スペース、優先座席エリアの様子です。

 


優先座席の様子です。

 


車両妻面の様子です。


車両の連結通路の上部には、寺院などの伝統的な建築の装飾に用いられる「釘隠し(くぎかくし)」が取り付けられていました。

車内情報案内装置・防犯カメラなど


乗降ドアの様子です。



ドアの上部に設置された、車内情報案内装置(LCD)の様です。2画面を横に並べたモノで、千鳥配置でなく「全扉上」に設置されています。インバウンド対応として4か国語表示を採用しました。

 


天井付近の様です。


「北山丸太」で製作された吊手の鞘(さや)。「京くみひも」を巻き付け「北山丸太」と「局章」の焼印が入れられました。


アンデス電気制の「防犯カメラ一体型直管LED照明」。東武鉄道50070系、小田急電鉄3200形、東京モノレール様000形、などでも採用されています。


じわじわと増加している『京都市交通局20系電車』。従来のデザインと全く異なる、近未来的で洗練された外観はインパクト抜群でした。車内はオーソドックスですが、最近のトレンドをおされた作りで、非常に快適でした。20系電車は、近鉄奈良駅まで乗り入れる事があるので、先日ご紹介した、近鉄「8A系」と合わせて、新時代を感じる事ができそうです。

近鉄『8A系』電車の乗車レポート! 24年ぶりの新型一般車両、車内コンセプトは「日常の華やかさ」八角形をモチーフにした近未来デザイン!

2 COMMENTS

ぷんぷい

京都の行政がちゃんと計画的であれば、インバウンド対策に地下鉄路線増やすべきやけど、無理やな。。
路面電車でも復活でけへんのかな??

アリー my dear

まだ実車は見てませんが、かっこいいですねえ♪
従来車両の置き換え対象は初期型のみのようですけど、いずれは全車この形式になるのでしょう。

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