JR九州-西九州新幹線 N700S 8000番台(かもめ)特集2回目は車内編です!
N700S 8000番台「かもめ」は、グリーン車の設定がないモノクラス6両編成(編成定員396名)。長崎方の1~3号車が自由席で座席配置は2+3、武雄温泉方の4~5号車が指定席で座席配置は2+2となっています。
インテリアは「優しい、明るい、楽しい、心地良い、美しい」というテーマのもと、和と洋、クラシックとモダンの組み合わせにより、「懐かしく、そして新しい空間」を表現。窓まわりや天井の造作は東海道・山陽新幹線のN700Sと同一ですが、指定席車の座席や、座席に張られているモケットの柄など、カラースキームを変える事でJR九州のオリジナリティーを発揮しています。
※今回の取材は開業1週間ほど経過したタイミングで現地を訪れましたが、指定席・自由席ともに予想以上に利用客が多く、記事に使える無人の車内を撮影する為に相当苦労しました。
▼外観デザインはこちらの記事をご覧下さい。
指定席は 2+2シート
まずは指定席の様子です。指定席車のシートは、九州新幹線の800系「つばめ」と同じタイプで2+2配置。ACコンセントを追加するなど、若干の改良が加えられています。
3種類の異なったデザイン
1号車「菊大柄」
指定席は、各号車ごとに色・柄が異なっており、1号車は「菊大柄」、2号車は「獅子柄」、3号車は「唐草柄」となっています。2号車「獅子柄」
3号車「唐草柄」
指定席はグリーン車の様な贅沢なシート
2+2シートがゆったりと並んでいる様、まるでグリーン車です。
指定席の2+2シートの特徴は、背もたれのフレームや左右の肘掛けに曲げ加工を施した木材が用いられています。木暖かみと和のテイストを感じるシートです。
シートを真正面から見た様子です。座面が広く空間的なゆとりを感じます。
ヘッドレスト周りの様子です。「かもめ」は30分程度の短距離ランナーである為でしょうか?
指定席、自由席ともにヘッドレストカバーは未設置でした。
背面の様子です。背面テーブルは無くネットポケットが設置されていました。
肘掛けにはコーヒーテーブルが収納されています。シートを回転させて向かい合わせにしてもテーブルを使う事が出来ます。
中間肘掛けの前面にはACコンセントがあります。
長崎駅〜武雄温泉駅の乗車時間は30分ほどですが、もっと乗っていたい!と思える贅沢なシートでした。
自由席は黄色のシートモケット
続いて自由席をご紹介して行きます。自由席車のシートは、東海道・山陽新幹線で使われているN700Sと同じですが、モケットの色は黄色で床面のデザインも異なっています。モケットは3両とも同じです。
ちなみに東海道・山陽新幹線N700Sのシートはこんな感じです。
ふたたび「かもめ」の自由席の様子です。ヘッドレストカバーが付いていないので、東海道・山陽新幹線の車両とは、かなり印象が異なっています。
反対側から車両を見通した様子です。
三人掛けシートの様子です。真ん中だけ幅が広い事が見て取れます。
自由席の座面は、東洋紡が開発した三次元網状繊維構造体「ブレスエアー」が使用されています。「ブレスエアー」は、圧縮回復特性、体圧分散性、高反発といった特徴をもつ素材で、その特性を生かして鉄道や公共施設の座面、宿泊施設、などで利用されています。
シートを真横から見た様子です。昔の車両と比べるとかなり薄くなっています。
ロールカーテンを閉めるとこんな感じです。
背面テーブルの様子です。
テーブルの広さはこんな感じです。
シート背面の様子です。ネットポケットがあります。
シートピッチはこんな感じです。身長180cmの僕が足を前に出しても余裕の広さ。
肘掛けの前面にはACコンセントがあります。
N700S 8000番台(かもめ)の自由席は、東海道・山陽新幹線の車両とほんど同じですが、シートモケットの黄色や床面のデザインなどでかなり雰囲気が異なっていました。
車内設備
続いて車内設備を見て行きます。まずは天井の様子です。このあたりの造形は東海道・山陽新幹線の車両と同じです。走行中は若干照度を落とし、駅に近づくと明るくなる、照明のギミックも同じです。
天井パネルの継目を利用して監視カメラを組み込んだ構造も同じです。
車両妻面の予定です。長崎方の端部には、大型荷物置場が設けられています。
大型荷物置場の様子です。
車内案内表示機はウルトラワイド液晶(LCD)。情報量が多く、とても見やすいです。
付帯設備
車両紹介も、いよいよ終盤線。デッキにある付帯設備を見て行きましょう!
ドレッサーの様子です。カーテンで仕切る事が出来ます。
バリアフリー対応トイレの様子です。メチャクチャ広いです。
多目的室付近の様子です。通路が緩やかな曲線を描いています。
壁面に取り付けられたアクセントステッカー。
バリアフリー対応車両の乗降ドアーの様子です。
まとめ
初めて乗車したN700S 8000番台(かもめ)は、N700Sが有する編成両数を柔軟に構成可能な「標準車両」の特性を生かした合理的な車両でした。さらにカラースキームを変える事で、JR九州のオリジナリティを充分に表現出来ている所が凄いです。
今回はメチャクチャ駆け足での取材だったので、次回は博多駅〜長崎駅まで、リレーかもめを使って乗り通して見たいと思います。
▼外観デザインはこちらの記事をご覧下さい。