三井不動産と三井不動産リゾートマネジメントは、2021年7月19日付けのニュースリリースで、「HOTEL THE MITSUI KYOTO」のエントランスに建つ『梶井宮門』が、登録有形文化財(建造物)に登録されたと発表しました!
【出展元】
→HOTEL THE MITSUI KYOTOの表玄関を飾る「梶井宮門」が、登録有形文化財(建造物)に登録
★2021年7月20日にUPした記事に現地写真を大量に追加して再構成しました。
HOTEL THE MITSUI KYOTOは2020年11月にオープンしたラグジュアリーホテルで、三井総領家(北家)の跡地という三井家ゆかりの土地に設けられた、同社にとって特別な思い入れがあるホテルです。
今回、登録有形文化財(建造物)に登録された「梶井宮門」は、1703年(元禄16年)に梶井宮御殿の門として京都・河原町今出川周辺に創建され、1935年(昭和10年)に、三井総領家(北家)の邸宅の門として現地に移築されました。
登録有形文化財(建造物)は、50年を経過した歴史的建造物のうち、1・国土の歴史的景観に寄与しているもの、2・造形の規範となっているもの、3・再現することが容易でない。これらの基準を満たした建造物が登録対象となります。
「梶井宮門」は、柱間約4.5m、高さ約7.4mを誇る威風堂々たるたたずまいや、300年以上の時の経過による古艶が、京都市中の景観への寄与と貴重な文化財建造物であることが評価されたとの事です。三井グループの施設として文化財に登録されるのは東京都中央区に所在する「三井本館」(重要文化財)に続き2例目となります。
これまでも「梶井宮門」には30年から50年ごとに修復が繰り返されてきましたが、今回の修復にあたり、袖塀とともに約1,000パーツに解体され、部材一つ一つに至るまで精査がされました。損傷・腐朽部分は改修が施され、必要に応じて新しい材料に交換がなされた後、この場所で再度建方が行われました。
屋根瓦は50%以上が再利用されましたが、従来は土だけで葺いていたものを屋根材と瓦をワイヤーで連結するなど、安全性や耐震性の面での更新が図られました。外観の部材を8割以上も残しながら、構造的には確実に進化を遂げ、味わい深い雰囲気をそのままに現代に蘇りました。
三井グループが威信をかけて作り上げた「HOTEL THE MITSUI KYOTO」。「梶井宮門」の修復は古い部材だけでなく、必要に応じて現代の技術を織り交ぜながら、今の時代にふさわしいあり方が追求されました。エントランスを飾る梶井宮門は、「歴史」と「伝統」に加え、現代のテクノロジーを取り入れた「革新」を兼ね備えた、フラッグシップホテルに相応しい「門」として高い評価を受けました。長い間受け継がれてきた梶井宮門は、これからも様々な物語を見守り続ける事になります。
Gallery
特別な門をくぐり抜けて非日常の空間へ
客室から見た「梶井宮門」。歴史的建造物が間近に見られる、ある意味で「アタリ」の部屋を引いた。
耐震性能を高めた屋根瓦。
門を真下から見上げる。
外資系ラグジュアリーホテルが幅を効かせる中、日系ホテルの最高峰として確かな存在感を示す。
非日常感と安らぎを求めて人々はホテルに向かう。体験を買っているのだ。体験を得るには何かのストーリーがあると没入しやすい。三井京都は、その辺りを上手く取り入れて自然にPRする事に成功している。
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このホテルはすごい価値があると思います。
外資系の高級ホテルもいいですが、こういうヒストリーを持ったホテルは重みが違います。
関西の貴重な財産です。