大阪メトロは、2022年8月10日付けのニュースリリースで、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用した料金設定及び整備計画の届出を行ったと発表しました。2023年4月から全路線で運賃を値上げします。
値上げの額は大人運賃は一律10円で、通勤定期券は1ヶ月の場合380円、3か月1080円または1090円、6か月2050円または2060円。子ども運賃は値上げした後の大人運賃の半額で、通学定期券は対象外です。同様の値上げは、すでに阪急・阪神・京阪が発表しており、JR西日本や南海も値上げを検討しています。
【出展元】→大阪メトロ>鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、バリアフリー化の促進に取り組みます
→大阪市>Osaka Metroの鉄道駅バリアフリー料金制度を活用したバリアフリー化促進の取り組みについて
◆鉄道駅バリアフリー料金の設定額(大人)
券種 | 定期外 | 定期 | ||||
ICカード | きっぷ | 通勤※ | 通学 | |||
1か月 | 3か月 | 6か月 | 加算なし | |||
設定額 | 10円 | 10円 | 380円 | 1,080円または 1,090円 |
2,050円または 2,060円 |
バリアフリー設備の整備に関する今後の取組み
鉄道駅バリアフリー料金制度は、2021年12月にに国が創設した制度で、全国の鉄道施設のバリアフリー化を加速させることが目的で導入されました。都市部では、利用者から薄く広く徴収する料金設定を事業者に認めることで、各社がバリアフリー整備費用を早期に確保することを促進させる狙いがあります。
大阪メトロは今回の値上げで年間57億円余りの増収を見込んでおり、徴収した料金を活用して、段差解消設備(エレベーター、ホームかさ上げ及びくし型ゴム設置)やバリアフリートイレ、音案内設備、車両の低床化(8編成180両)を行いバリアフリー化を推進するとしています。
整備予定 | |||
2021〜2025年度 | 2026〜2035年度 | ||
可動式ホーム柵 | 72駅147番線 (48駅98番線) |
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段差解消設備 | エレベーター | 16駅19基 (6駅6基) |
20駅33基 (20駅33基) |
ホームかさ上げ及び くし型ゴム設置 |
74駅151番線 (37駅76番線) |
11駅22番線 (11駅22番線) |
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エスカレーター | ー | 15駅20基 (15駅20基) |
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音案内設備 | 6駅(6駅) | 112駅(112駅) | |
サービス情報表示器 | 83駅152改札口 (83駅152改札口) |
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車両の低床化 | ー | 18編成180両 (18編成180両) |
2026〜2035年度に掛けて18編成180両を低床化!
今回の発表の中で「2026〜2035年度に掛けて18編成180両を低床化」の記述がありました。御堂筋線21系車両は、10両編成18本の180両が在籍しており、低床化される18編成180両と21系の在籍数がピッタリ一致します。
21系は1991年〜1998年にかけて御堂筋線に投入された車両で、今年で31年、2026年には初期車の導入から35年が経過する事になります。御堂筋線では、つい先日10系が引退した所ですが、数年後には21系の置き換えが始まる事になりそうです。