近鉄では、プラットホームの安全性向上のため、大阪阿部野橋駅の一部ホームにおいて、関係機関の協力を得ながら、2018年度中を目途に可動式ホーム柵の設置を進めています。これに先立ち2017年度中に同駅ホームの一部において、可動式ホーム柵を試験設置し実用上の課題を検証する事となりました。 先日は工事中の様子をお伝えしましたが、2018年1月20日より試験運用が始まりました。
【過去記事】
→近鉄・大阪阿部野橋駅の可動式ホーム柵設置工事の状況 18.01ー近鉄初の可動式ホーム柵の設置工事が進む!
ドア位置の異なる車両に対応する為、ロープ式のホーム柵を導入
近鉄の車両は形式によってドア位置が微妙に異なっており、さらに2ドア車の特急もあります。近鉄南大阪線は比較的車両のドア位置が揃っている路線ですが(1ドア車のビスタカーや3ドア車の乗り入れが無い)可動式ホーム柵は、異なったドア位置に対応する為、「昇降式ホーム柵 」が採用されました。ロープ式のホーム柵は、水平に複数配置したワイヤーロープを上下させる方式とすることで広い乗車口を確保した ホーム柵で、扉配置や扉の数の違いに対応しやすくしたものです。
設置箇所は、大阪阿倍野橋・4番ホームの一部
今回稼働が始まった昇降ロープ式ホーム柵は試験運用の為、設置箇所は4番ホームの吉野側1両分に相当する箇所に設置されました。まずは1両分を設置する事で様子見といった感じですね。警備員の方も常駐されており、万全の体制で試験運用が始まりました。
それでは設置されたホーム柵の様子を見てゆきましょう。前回の取材時には無かった8本のカーボン製のロープが取り付けられています。
橿原神宮前駅行き、区間急行が入線、ロープが上に上がりました。車両のドアーとロープの位置関係はこんな感じになります。
ホーム柵のユニットが結構大きく圧迫感があります。
上昇したロープと車両を絡めて見た様子です。
反対側から見た様子です。
ホーム柵ユニットは、車掌さんが乗り込む場所にも設置されています。
こちらは、モニター装置と操作パネルですね。ホーム柵の上下は手動スイッチで行われます。
間もなく発車です。先に車両のドアーが閉まり、ワンテンポ遅れてロープが降下を始めます。
ピロロン、ピロロン!警告音はJR西日本・高槻駅のそれと同じでした。
ロープが下がり切った様子です。運用初日だったので、結構時間がかかっていました。
昇降ロープ式ホーム柵は鶴橋駅の混雑に耐えられるか?
ついに試験運用が始まった、阿部野橋駅の昇降ロープ式ホーム柵。今回見た印象では、阿部野橋駅の様な乗降が分離された恵まれた環境、かつ折り返し時間に余裕のある駅では普通に実用に耐えられそうな印象です。ただ、近鉄の中でも、ホームが狭く利用客が多く、ドア位置がメチャクチャで、本数が膨大な「鶴橋駅」に導入すると破綻するイメージが浮かびました。さて、試験運用の結果はどうなるのでしょうか。鶴橋駅や大阪難波駅への導入はあるのでしょうか・・・。
http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/ahedoa.pdf
〜大阪阿部野橋駅 昇降式ホームドア(可動式ホーム柵)の試験設置終了〜
本格的な設置工事に着手、2018年内の使用開始を目指します
神戸市営地下鉄
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201801/sp/0010919990.shtml
ホームドア繋がりということで、3月3日から稼働だそうで。
かなり圧迫感のある構造物ですね。
色をクリーム色ではなく、グレー系にするとか、見た目的には一工夫ほしいところです。
昨日から供用開始でしたよね(^_^) 一両の長さだけとはいえ見慣れないデカイ構造物の出現し、ちょっと不思議な光景に見えました(・・;)
これからの試験運用でデータ収集をして、本格採用されるのか気になります。特に鶴橋や難波などで問題なく使えるのか?
とても興味深く思います(*´-`)