ラピート(rapi:t)は、南海電鉄が運行する空港アクセス特急で、難波駅~関西空港駅間(42.8 km)を約37分で結んでいます。使用車両は南海50000系電車。6両編成6本(36両)が製造され、1994年9月4日の関西国際空港開港に合わせて運行が始まりました。翌1995年に南海の車両としては初めて鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞しています。
ラピート特集2回目はスーパーシート編です。ラピートは全車両座席指定制で、JRの普通車指定席に相当する「レギュラーシート」とグリーン車に相当する「スーパーシート」の2クラス制となっていす。6両編成中4両がレギュラーシート、2両がスーパーシートです。今回はJRのグリーン車に相当する「スーパーシート」の様子をご紹介します。
スーパーシートは2人+1人の3列配置です。シートピッチは1200mm、シート幅1人あたり485mmのゆとりあるレイアウトとなっています。ビジネスクラスのような幅広のアームレストが高級感を演出しています。
スーパーシートの1人席です。他人に干渉されない極上の空間が手に入ります。モケットの色はレギュラーシートと逆パターンになっています。
2人がけシートの様子です。座席表地はキャメル色とグレーのキルティング縫製で、枕カバーはグレーとする配色が採用されました。
座席背面の様子です。座席の脚台は楕円形なっていますが、これは足元の空間を極力広くする為です。またフットレスト(足置き台)も設置されていません。これらは、足元へ荷物を置きやすくする為です。細かい所にも空港アクセス特急らしい配慮がなされています。
座席肘掛には楕円形の収納式テーブルが組みこまれています。ノートパソコンなどが置けるシート背面の大型テーブルは未設置です。(一部編成除く)
天井付近の様子です。天井形状は荷物棚を含め半楕円形で、客室内照明は光の円柱をイメージしたアクリル製円筒型の直接照明を車内天井の中央に設置しています。また側面窓上方の荷物棚の部分に設置した間接照明を併用し、落ち着きとやすらぎのある車内空間を演出しています。
荷物棚はハットラック式と呼ばれる、旅客機と同様に蓋を設置した方式が採用されています。よく見る、ハットラックの把手も楕円形をしていますね
ラピートは全編成のリニューアル工事が2018年に完了しており、近年急増している外国人観光客のため、4か国語の車内放送(日本語、英語、中国語、韓国語)が実施されています。社内案内表示機は小型の液晶ディスプレイが採用されフルカラー表示が可能です。
3列配置で「ゆとりの空間」が手に入るスーパーシート。特急料金にプラス210円でこのシートに座る事ができるのが驚きです。これを見てしまうとJR西日本の「はるか」のグリーン車は高すぎて乗れないなぁ・・・。また、期間限定ですが、チケットレスサービスを利用すると、通常の特急料金510円でスーパーシートを予約する事ができます!お得過ぎですね。
このシート、それこそ『プレジデント』という言葉が似合いそうなくらいの質感ですね。私には縁がありませんが(;ω;`*)