南海8000系電車は、南海電気鉄道の最新型の通勤形電車で、南海線用の7000系を置き換える目的で導入されました。登場時のキャッチコピーは、「やさしいがうれしい」。4両編成13本の計52両が在籍しています。
南海8000系の走行機器類の基本設計や車内設備は1世代前の1000系を踏襲しており、1000系編成との相互連結も可能で、8000系4連+1000系2連の6両編成での運用もみられます。
8000系の車体は現存車両をベースとしながらも、JR東日本E231系の部品を一部取り入れた東急車輛製造標準の20m級片側4扉のステンレス製軽量構造が採用されています。その為、他の関西私鉄の車両とは異なり、どことなく東京風の通勤車といった雰囲気が漂っています。
側面の様子です。JR東日本の車両の様な雰囲気ですね。ちなみに車体側面に配されている、南海のイメージカラーであるブルーとオレンジの帯は、テープではなく塗装となっています。
ドアーが開いた状態の側面の様子です。
行き先表示器はフルカラーLEDが採用されています。種別標示まで一体化されています。
客室内の様子です。カンチレバーによる片持ち式のバケットシートに大型の袖仕切り、定員着席を促すスタンションポール等、完全に関東流の作りです。
シートの様子です。モケットは茶色で定員は7名。7人がけ座席の中間2箇所にスタンションポールが設置されています。
FRP製の袖仕切りの様子です。
南海8000系の1人あたりの座席幅は従来の455mmから460mmへと拡大されています。座席のクッション材はSバネ入りポリエステル綿となっています。すわり心地はかなり固めで長時間乗車は辛そうな感じです。
網棚はパイプ式。窓ガラスには紫外線 (UV) カットガラスが使用されていすが、客室側窓の巻き上げカーテンも設置されています。この辺りは関西流ですね。
乗降ドアの様子です。客用扉の室内側は化粧板を廃止し、ステンレス無塗装仕上げとなっています。戸当たり部には黄色のマーキングテープが高さいっぱいに貼付されるとともに、床面部分には警戒色が配されています。ドアチャイムとドア開閉ランプも装備されています。車内案内表示器はLED1段スクロール式で、各車両に4基が千鳥配置で設置されています。
妻面の様子です。貫通扉も無塗装です。
優先席付近の様子です。モケット色が青色、つり革が黄色になっており、一般席と区別されています。
車内照明は8008編成からLED照明が採用されていますが、投入時期によって微妙な差異が見られます。こちらは直接照明のパターン。照明の色味も若干暖色系で温かみがあります。
こちらは間接照明のパターンです。白色系の色合いで爽やかな印象です。
間接照明を採用した車内の様子です。この記事の中盤に出てきた車内を見通した写真と比べるとカメラの設定は全く同じですが、客室の雰囲気が随分と異なって見えます。
続いては泉大津駅を通過する8000系の様子です。外観デザインはベースはE231系ながら、完全に南海テイストに仕上がっており、かなりカッコイイと思います。
南海難波駅を発車した8000系の様子です。
最後は南海難波駅に停車中の8000系の様子です。となりのホームにも8000系が停車中で、同系列は結構頻繁に見かける様になりました。ただ、この8000系に後継車両8300系の投入がアナウンスされており、近々出場するとの情報も頂いております。古い車両が幅を効かせているイメージが強かった南海本線ですが、8000系がジワジワと増殖し、さらに光景の8300系が4連5本投入される事で、大分イメージが変わってきそうです。
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昨日8日から営業運転を開始してたんですね。南海のHPを見てもいつデビューするかなどのお知らせ等がなかったため、他の鉄道ブログを見ていて今日になって初めて知りました。
まぁ特急型ではない通勤電車だからか、華々しいデビューイベントもなくひっそりと走り始めた模様です。
とは言え私自身は、個人的にはこれまでの8000系よりもこちらのほうがいいなと思いました(^_^.)これからの活躍に期待です!
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8000系の製造はこれにて打ち切りで、今回7000系の完全置き換えに投入される次世代型8300系は近畿車輌製です。
なんでも南海が自社の車両を近車に発注したのは、この次に置き換え対象と目される両開きドア車7100系以来約40年ぶりだとか。外観上はほぼ8000系に類似していますが、8300系はこれをさらに改良・進化させたタイプとなりそうです。こちらも実車の登場が楽しみです(^_^)