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大阪湾岸道路西伸部の世界最大級の連続斜張橋・海上部長大橋(新港・灘浜航路部)の基本構造が決定!橋長2739m、主塔は最高213mに到達

 


大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北~駒栄)は、大阪湾岸道路の一部を構成する道路で、神戸市東灘区から長田区に至る延長14.5kmの自動車専用道路です。設計速度は80km/h、車線数6車線。高架構造を基本として、六甲アイランド、ポートアイランドでは主に既存道路上を、兵庫・長田臨海部では主に護岸沿いを通り、海上では主要航路を長大橋でまたぐ計画です。

 



 

大阪湾岸道路西伸部は、神戸市の都心を回避して同地域を東西に通過できる道路を整備することで、阪神高速3号神戸線などの交通渋滞の緩和を図り、阪神港の機能強化による物流の効率化、災害や事故などの緊急時の代替機能確保等を目的として2016年4月に事業化されました。2018年12月に着工、約10年後(2028年頃)の開通を目指して工事が行われており、総工費は約5,000億円を見込んでいます。

【出典元】
海上部長大橋(新港・灘浜航路部)の基本構造の決定について

 



国土交通省近畿地方整備局と阪神高速道路会社は、阪湾岸道路西伸部(延長14.5km)のうち、六甲アイランド(東灘区)とポートアイランド(中央区)間の海上部長大橋(新港・灘浜航路部)の基本構造が決定したと発表しました!大阪湾岸道路西伸部の最大の見せ場となる、新港、灘浜両航路を通る世界最大級の連続斜張橋。形式は7径間連続4主塔鋼斜張橋で、橋長は2739mに達します。

 



新港航路側の3P主塔の高さは213mに達します。基礎部から70mの位置に橋桁を設置、橋桁の代表断面は上下線とも幅16m、高さ2m。主桁は鋼桁、主塔は鋼製主塔、主塔基礎は鋼管矢板基礎となります。支間長653mを支える主塔としては非常にスリムで、無駄が無い形状をしています。橋桁も同様で近年の架橋技術の進歩を実感させる形状・デザインとなっています。

 





主塔の基礎は地盤の載荷試験や土質調査の結果、想定よりも軟弱だった事や、鋼管矢板基礎の施工性などを検討した結果、基礎先端位置を当初よりも最大20m深くなりました。灘浜航路側の2P主塔ではT.P. -68mを設定し、主塔基礎支持力を得られることを確認。大規模地震に対する主塔や橋桁の耐震性、現地での風況特性を踏まえた風洞試験の実施により、大型台風などによる耐風性が確認されました。

 



主塔のデザインは、「神戸の都市景観との調和」「シンボル性」「走行空間からの眺望性・演出性」等に着目して、構造性能を踏まえた主塔の断面形状等のデザイン案を選定。長大橋等の色彩は、路線全体で統一の色相を踏まえ、周辺環境の景観特性に配慮した色彩案が選定されました。

路線全体の色相は、神戸の都市景観と調和させること、シンボル性の高い現代的な土木構造物であることから、明るくモダンな印象となるようにベージュ系を 基軸とした色相を基本とされました。

 

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2 COMMENTS

クウガもどき

>よっさんdsnmb
海抜70m部分を道路が走るのでおそらく強風対策もあるかと。
海風や甲子園名物六甲おろしのような六甲山系の吹きおろしの風がかなり強いのと、あと長大橋の最頂部からポーアイ、六アイ区間で50m以上の落差があるので制限速度を上げても効果が発揮されないと思われます。
(橋の欄干には近年のトンネルで採用されている坂道トンネルの誘導灯のような渋滞対策照明が設置されるとは思いますが)

元々長大橋は橋自体の強風対策の関係で防音壁や暴風壁をあまり設置できない(風が当たる面部分を減らして風を受け流す必要があるため)ですし、制限速度100km時の横風対策がそもそも困難と思われます。

よっさんdsnmb

日進月歩の技術の進化を取り込んだ非常に素晴らしい橋ですね。これが完成したら大阪関西にはこの橋と大阪の港大橋の非常にDynamicでSmartな橋が存在する事になり、これは大阪関西の自慢になりますな。
しかしこの橋の計画でちょっと怪訝に思ったのが「最高速度80キロ」の設計。最新技術の道路で最高速度が100キロに達しないのは如何なものか。既存の部分の最高速度が低いのは致し方ないが新しく作る高速道路は時短効率化の観点から最高速度100キロ以上にした方が良いのではないかな。

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